ミスター・サタン（CV：石塚運昇）は地球を救った英雄だ。魔人ブウ編では孫悟空（CV：野沢雅子）やピッコロ（CV：古川登志夫）も救世主と認めた格闘技世界チャンピオンだが、そんな彼がチャンピオン陥落の危機に瀕していたことを覚えているだろうか。
サタンは第24回天下一武道会の優勝者であり、セルの脅威から地球を救った正義のヒーローとして絶大な人気を誇っていた。そんなサタンが、セルゲームから7年が過ぎ久々に開催されることになった第25回天下一武道会に、ディフェンディングチャンピオンとして出場した。
悟空一派が出場することなど知る由もなかったサタンは、自分の優勝は確実だと高を括り、ろくにトレーニングもせずに武道会当日を迎えてしまった。もし試合が予定通り進んでいたら、この日がサタンのチャンピオン人生の終わりになっていたかもしれない。だが、天は彼を見放さなかった。
魔導士バビディの手下たちが武道会を荒らし、悟空たちは界王神とともに会場を後にするという前代未聞の展開となったのだ。その結果サタンを含む5人だけが残り、サタンの提案でバトルロイヤル形式で天下一武道会が再開された。
ジュエールとキーラの2人が一瞬にして場外負けとなると、試合は18号（CV：伊藤美紀）と悟天（CV：野沢雅子）＆トランクス（CV：草尾毅）扮するマイティマスクの一騎打ちの様相を呈する。超人的な空中戦を繰り広げる2人を呆然と見つめるだけのサタンは、もはや完全に蚊帳の外だった。
最終的に、マイティマスクの正体を見破った18号が勝利し、残るはサタンのみ。目の前で展開された常識外れの戦いに完全にビビったサタンは、「殺さないで！」「ひどいことはしないで！」と世界チャンピオンらしからぬ情けない姿を晒してしまう。
しかし、ここで18号はサタンに“2000万ゼニーで優勝を譲る”という取引を持ちかけた。最初は渋っていたサタンだったが、“ノックアウト”という言葉に過剰反応し、白目を向いて無様に倒される自分の姿を想像してしまう。
ミスター・サタンが想像した未来は
