依頼者の父親は「地震を乗り越え、引っ越しにもついてきている、家族の一員」と断言するほど、愛着を持っていることを説明。しかも、両親の恋のキューピットであった友人からの結婚祝いとあり、若い頃の思い出も詰まっているそうだ。

 直らない時はお別れの会をする覚悟もあるというが、一縷の望みをかけて、三重県在住の“修理の神様”、今井和美さん(今井電子サービス)のもとへ。しかし、今井さんも一目見るなり「人間でいえば150歳」「普通ならお断りする」と言うほどの状態…。それでも、なんとか手を尽くしてもらえることに。

 2時間半後、炊飯器は返ってきたものの、修理箇所が多いため、炊けるかどうかは試してみないとわからないという。お米をセットするとともに、お別れ会もできるよう並行して準備。一家だけでなく、炊飯器をくれた友人、住職も見守る中、スイッチが押された。

米が炊けているかわからず不安なまなざしの依頼者家族…