■クワガタの遺伝子研究

遺伝子操作による研究
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 クワガタについて、後藤氏が研究しているテーマは「オスだけが大顎を巨大化させる仕組みの解明」だという。「学問としては“発生学”という分野だ。体の一部だけが極端に発達する。ホルモンレベルや細胞レベルなどのアプローチの中で、特に遺伝子からアプローチをしている」。

 その詳細について、「遺伝子の働きを抑える。機能を無くしたとき、何が起こるかが分かれば、普段その遺伝子が何をやっているか分かる。(クワガタは)オスとメスで大顎のサイズが全然違うから、性を決める遺伝子の働きを抑えると、大顎にどういう影響が出るかを調べている」と解説した。

 研究で分かったことは、「大顎を伸ばす時に、ホルモンが関わっていることが明らかになった。そのホルモンが関わっているかを調べる実験をやって、クワガタの幼虫にホルモンをかけて育てると、普通よりはるかに大顎が長くなる。その答えが出たとき、“ウォーッ!”って思った」と振り返る。

 今後の野望は何か。後藤氏は「本当にクワガタが好きで、研究して、大顎の話をしたが、クワガタには他にも楽しいところがある。それを片っ端から研究して、ありとあらゆることを知りたい。自分で明らかにしたい」と答えた。

(『ABEMA Prime』より)

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【映像】フォルムにウットリ...研究者が熱弁!昆虫の花形「クワガタ」かっこいい理由
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