【ブンデスリーガ】ハイデンハイム 3-1 キール(日本時間3月17日/フォイト・アレーナ)
約2年ぶりに日本代表に復帰したFWが真骨頂を見せた。キールに所属する町野修斗がまさに忍者のような動きでゴール前フリーとなってシュートまで持ち込んだのだ。
ブンデスリーガ第26節のハイデンハイム戦、ゴールレスで迎えた10分のことだ。日本代表FWが最初の決定機を演出した。キールがカウンターを仕掛け、MFアルミン・ギゴビッチが中央を持ち上がると、左のMFフィン・ポラスへ。ボックス内には4人のアタッカーが攻め上がっていた。ポラスがクロスを送ると、ボールはニアにいた町野の頭を超えてファーに到達。やや大きくなったボールに対してMFマグヌス・クヌドセンが飛び跳ねながら足を伸ばしてマイナスに折り返した。
そこで誰よりも早く反応したのが町野だった。日本代表FWは、ニアのゴール前から一瞬で方向転換してマイナス方向に動くと、落ち際のボールを右足で捉えた。シュートは目の前にいた相手DFに弾かれたものの、チームにとって最初の決定機をもたらした。
さらに町野は、セカンドボールにも反応。ハイデンハイムのMFアドリアン・ベックに対して鋭いプレスを繰り出してすぐさま回収すると、チームの二次攻撃へと繋げたのだ。
この場面ではゴールは生まれなかったものの、今季の公式戦8得点を挙げてチームを牽引するストライカーが、三重県伊賀市出身ということもあり持ち味の一つとする“忍者ムーブ”で決定機を生み出し、その後の切り替えでも大きな特徴を示してみせた。
試合はその後、ハイデンハイムに先行を許したまま、キールは1-3で敗戦。試合前に17位だったキールは、最下位に沈んでいたハイデンハイムに順位を逆転されてしまった。
なお、試合終了から約7時間後の日本時間3月17日、町野はワールドカップ・アジア最終予選に臨む日本代表に追加招集。約2年ぶりの電撃復帰を果たした。今季はブンデスリーガ1部初参戦ながらここまで公式戦8ゴール・2アシストの活躍を見せるストライカーは、3月20日のバーレーン戦、3月25日のサウジアラビア戦でどんな活躍を見せるのか。注目される。
(ABEMA/ブンデスリーガ)