
26日は関東から西日本にかけて季節外れの暑さとなりました。東京都心では25℃を超え、宮崎県や大分県では今年初めて30℃を超える真夏日となりました。その一方で、北日本では台風並みの暴風となり、各地で被害が相次ぎました。
【画像】台風並みの暴風で被害 横転したトラックや吹き飛ばされた駅の屋根 宮城
■台風並みの暴風で36人けが
暴風に飛ばされないように、手をつないで建物に逃げ込む人たち。両脇を抱えられて避難する高齢者の姿もありました。
26日、大荒れの天気となった北日本では、“台風並み”の暴風が人々を襲いました。

仙台市では、最大瞬間風速28.5メートルを観測。女川町や白石市などでは、観測史上最大風速を記録しました。
あまりの強い風に前に進めず後ずさりする人や、柱につかまる人もいました。宮城県内では少なくとも36人がけがをしました。

仙台市内の公園では、強風による砂嵐が発生。激しい風とともに打ちつける砂や落ち葉。自転車をなぎ倒すほどの暴風から子どもを守ろうと、保護者が必死に抱きかかえていました。

県道では、トラックが横転。現場は交通量が多い場所で、警察が車両を誘導する場面もみられました。
運転手
「あんまりないですよね、こんな…。いろんな枝などがかなり車にぶつかっている。恐怖、本当に危険だと思った」

岩沼市付近を走行中の車を茶色い暴風が襲いました。
運転手
「田んぼを耕している時期なので、田んぼの土だと思うが、これが舞って飛ばされてきた感じ。左右にハンドルをちゃんと持ってないと危ない、危険な状態」
■暴風で新幹線ストップ「酔うほど揺れ」
撮影者
「やば…やばすぎだろ」

岩沼市周辺では、観測史上最大となる34メートルの風が吹き荒れ、岩沼駅では、巨大な屋根の一部も吹き飛ばされました。
宮城県内では、暴風の影響により各地で電線が切れたり電柱が折れる被害が相次ぎ、東北電力によると、一時およそ5600軒が停電したということです。

車内アナウンス
「規制値を上回る風が断続的に吹いているため、運転再開見込みが現在分かっていない状態です」

暴風は交通にも大きな影響を与えました。東北新幹線では、午前10時半ごろから東京-盛岡間の上下線で運転見合わせになりました。
新幹線に閉じ込められた人
「はやぶさ9号で東京から新青森。新青森には12時半に着く予定でした」
新幹線が近くの駅に停車するなど、4時間以上も移動できなくなった人もいました。
運転見合わせに巻き込まれた人
「駅の中で待っている時は座る所がなく、やっと新幹線で座れたが、今度は立てないという状況なので。足腰が痛い。みなさん落ち着いてはいるが、アナウンスが入る度にため息が出る感じ」
車内でも、強い風による揺れを感じたといいます。

運転見合わせに巻き込まれた人
「体感でも揺れて、酔う感じになったので。周りを見たら屋根のトタンが剥がれていたので、かなり風が強いんだなと動画を撮った。風でここまで揺れるんだなとびっくりした」
東北新幹線が全線で運転を再開したのは、午後6時を過ぎてからでした。
■3月に真夏日…都心は夏日

強風の影響は空にも。26日は、全国の広い範囲に黄砂が飛来。空はかすみ、太陽はオレンジに見えるほどに…。
女性
「(太陽が)変な色でしたね。洗濯物とかちょっと嫌だなと思います」
26日、季節外れの暑さとなった関東から西日本。東京都心では、最高気温が25.9℃まで上がり、6月中旬並みの暑さに。東京都心で3月に3回目の夏日となるのは、1875年の統計開始以来、初めてのことだといいます。
男性
「日焼けしたいなと思って出てきました。日焼けするの好きなんですよね」

26日、関東から西日本では午前中から気温が急上昇し、全国200を超える地点で25℃以上の「夏日」に。また、140を超える地点で3月の観測史上最高気温に達しました。
宮崎県西都市など4地点では30℃に到達。3月に「真夏日」になるのは1999年以来、26年ぶりだということです。
■桜一気に開花 桜の名所が大にぎわい

外国人観光客でにぎわう上野では、ノースリーブに日傘、真夏のような装いが目立ちました。この暖かさで開花も進み、26日の上野公園の桜は“3分咲き”に。
イタリアからの観光客
「イタリアではピンク色ですが、日本は白みがかったピンクで好きです。繊細ですよね」

埼玉県の公園では、穏やかな天気のなか、多くの人たちが見頃を迎えた早咲きの桜を楽しみました。1.2キロにわたる桜のトンネル。この時期絶好の撮影スポットです。
花見に訪れた家族
「幼稚園に4月入園するので、それで記念写真を撮りに」
暑さでにぎわったのは、桜の名所だけではありません。
■海水浴する人も…まるで真夏の光景

江の島を臨む藤沢市の海岸では、夏のような暑さを歓迎する人たちの姿がありました。
厚木からきた親子
「暖かいから海に行きたいっていうから、片道1時間かけて。暑いしやることないから」
「(Q.3月ですけど)びっくりです。暑すぎて。(海に入るのは)足だけの約束がこうなっちゃった」
「(Q.全身?)全身になっちゃった」
元気に海で遊ぶ子どもたち。中には、浮き輪で海に入っていく子どもの姿もいました。

26日も多くの人でにぎわっていた江の島では、ソフトクリームを求める行列ができていました。
東京から観光で来た人
「(Q.きょうはソフトクリーム?)ソフトクリーム」
「(Q.この気温も関係ありますか?)そうですね。やっぱり冷たいものが食べたくなる」
季節先取りの暑さを、江の島で楽しむ観光客。中にはタンクトップ姿の人もいました。
東京から観光
「(Q.寒くないですか?)寒くないです。天気見て25℃あると聞いて、タンクトップ日和かなと」
■「あまりにも暑くて」かき氷店にぎわい
巣鴨では、突然の暑さに困惑の様子です。
80代
「暑くてもう」
70代
「暑いね」
80代
「日差しだけじゃなくて蒸し暑さがあるから、やっぱりちょっと暑いですよね」
50代
「今は(上着)要らないね」
70代
「歩いていると、ちょっと汗かく」
60代
「暖かくて5月みたい」

夏を先取りしたかのような陽気でにぎわったのが、かき氷店です。
女性
「体が冷やされて、とてもおいしい」
母親
「あまりにも暑かったんで、(店に)入りたくなって入りました」
娘
「最高」
暑さを歓迎するお店もある一方で、こんなお店もありました。

八ツ目や にしむら 料理長
「長袖でしたよ、きのう。(きょうは)さすがに暑いですから、半袖で焼いています」

炭火を使ううなぎ店の調理場では、例年より1カ月も早く半袖の出番となりました。
料理長
「この時期でこんなに暖かいと5月、6月どうなるんだろう。困ります。花見にはいいんでしょうけど」
各地で25℃以上の夏日が続出するなか、関東では週末にかけて、気温が下がり上着が必要な肌寒さになる所もあります。
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2025年3月27日放送分より)
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