「もう芸能界干されるんだろうなと思う気持ちでやってい」27歳で引退した理由
順調に俳優としてのキャリアを重ねていくなか、2013年、27歳の時に、突如芸能界からの引退を発表した五十嵐さん。10年に渡る俳優人生に終止符を打つことを決めたウラには、2つの理由があったという。
五十嵐「『え、ドラマって脚本じゃないんですか?』って言って、めちゃくちゃ怒られました。僕は脚本が面白ければ面白くなると思っていたので。その監督さんって別に誰でも良くないみたいな。これ根本なところなんですけれど、芝居が分からなかったです。芝居の正解が分からないっていうのがすごくあって。
映画で『山本五十六』という作品をやってたことがあったんですけれども、戦争時代の話で、その当時の人の気持ちなんて分からないじゃないですか。一言(のセリフ)だったんですけれど、全く言えないシーンがあって。それがもうしんどすぎて。本当に芝居やめたいなって思うぐらい追い込まれちゃって。最後オーケーは出たんですけれど、何がOKだったのか未だに分からないです。でも役所広司さんはめちゃくちゃ優しかったです。『いいよ!いいよ!』『何回でもやろうよ』って言ってくださる方だった。ただ、そこにいた人たちのメンツがね、結構しんどかったです。あのNGの回数で、僕はもう芸能界干されるんだろうなと思う気持ちでやっていました。『 ROOKIES』が僕のピークだったと思うんです」
「芝居がわからない」五十嵐さんは役者としての限界を感じたという。
そしてもう1つの理由は“ある焦り”から。
五十嵐「早く芸能界を辞めないと。社会に出た時に30歳過ぎて、社会の声って聞けるかなって思ったんです。俺もうこのままじゃいけないな、いつ売れるか売れなくなるか分からない世界にいて、将来売れなくなって社会人になりましたって落ちぶれたって言われそうだな。いや、それ嫌だなと思って、今未だ名前のあるうちに起業したらまだ世間は納得してくれるんじゃないかなって。『落ちぶれた』って言われるのが、すごく嫌だったんですけれど、結局『太って落ちぶれた』って言われているんですよ。
仕事を結局事務所が取ってきてくれたりとかして、事務所からお給料が払われるので、芸能界っていつまで経っても社員なわけじゃないですか。自分で社長をやってみたいなっていう気持ちがすごくあって。辞めるタイミングとしては今かなっていうので辞めさせてもらいました。1回社長の所まで呼ばれて、1時間ずっと説得されて、1時間ずっと黙秘していました」
芸能以外の世界で働きたいという思いから、周囲の反対を押し切り引退。その後は、飲食店やバーの経営者に。しかし、売上が安定せず長続きしなかったという。
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