補助金はいまブームの移住に対しても手厚い。現在推計で309万人いるとされる地方への移住希望者だが、西内氏は「埼玉だと秩父とか飯能市とか。東京都内でも実は対象になるところがあるというのは、意外と知られていない事実」と説明。東京で言えば奥多摩町など、穴場な移住補助金は確かに存在する。

 移住に積極的な補助金を支給している自治体がある。長野県佐久市は北陸新幹線で東京まで約70分。東京圏に務めるリモートワーカー向けの補助金が「リモートワーカー等新幹線通勤補助金」で、2年間で上限48万円の新幹線代補助が受けられる。交付には40歳未満や3年以上佐久市に定住する意思を持つ、などの条件がある。

 住みたい田舎ランキングで常に上位にいる大分県豊後高田市は、独自の子育て支援で知られている。まずは「子育て応援誕生祝金」で、第1子、第2子は10万円で、第3子は50万円、第4子は100万円、第5子以降は200万円が支給される。ほかにも小中高入学時の入学祝い金5万円、妊産婦医療費は無料、0歳から高校生までの医療費が無料、入院時食事代無料などが、市のオリジナル補助金として準備されている。

子牛1頭が支給される県も?
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