松坂大輔さんが5連勝中のドジャースを取材しています。日本人選手たちの状態を松坂さんはどう見たのでしょうか?

【画像】「大丈夫、佐々木朗希?」 捕手のスミス選手に聞くと…

■大丈夫?佐々木朗希 2回途中降板

 この週末、ロサンゼルスでドジャースの本拠地開幕3連戦を取材していた松坂さん。お気に召したのが巨大ホットドッグです。

松坂さん
「ソーセージは少しスパイシーで、パリッとしてて、おいしいです」

 しっかり腹ごしらえをしたところで、試合の解説もお願いします。

 第2戦に先発した山本由伸投手(26)。自己最多10奪三振の好投でした。

松坂さん
「一番三振を取ったのはスプリットだと思うんですけど、高低差をうまく使って投げていたと思いますし、圧倒的にマウンド上で落ち着いている。去年と違ってエース格として見られている」

 さらにこの試合、体調不良から復帰したベッツ選手(32)は劇的なサヨナラホームランを含む1試合2ホーマーの活躍。そして第3戦には大谷翔平選手(30)が、今シーズン初盗塁をマーク。

 開幕から5連勝と絶好調の王者ドジャース。今後を占う2つのポイントを松坂さんの解説で振り返ります。まず1つ目は「大丈夫?佐々木朗希」。

 先月30日、佐々木投手の本拠地デビューとなったタイガース戦。松坂さんは、試合前にこんなことを話していました。

松坂さん
「普通の登板とは違う雰囲気になる。チームも4連勝で、佐々木投手に回ってきて『力むな』『意識するな』というのは、難しいとは思います」

 アメリカでの初マウンド。松坂さんの不安が的中しました。キャッチャーの要求通りに投げられず、ストライク率はおそよ50%。4つのフォアボールを出すなど、2回もたず降板となりました。

佐々木投手(23)
「全体的にスピードもコントロールもよくなかった。日々新しい課題がどんどん出てくるので、そこに向き合ってやっていくしかない」

■キャッチャーのスミス選手は…

 松坂さんは、佐々木投手のピッチングについてこのように話します。

松坂さん
「(投球は)ほとんど悪かったと思います。ストレートもスプリットも、思うようにコントロールできない。でも、これからも苦しいピッチングは出てくると思うので、その中でどうやって長いイニングを投げられるようになるのか、勝ちに導けるようになるのか。そこで、きょうの経験を生かしてほしい」

 この課題解決に不可欠なことは「キャッチャーとのコミュニケーション」だと松坂さんは言います。

松坂さん
「『こういう時は良い』『こういう時は良くない』多分これから分かってくると思うので、そういう情報をキャッチャーが知ることで、試合の中でうまく改善していけるようになる」

 キャッチャーのスミス選手(30)に話を聞くと、このような声が聞かれました。

松坂さん
「(佐々木投手の)ボールを受けた印象は?」

スミス選手
「ボールを操りきれていなかった。緊張のせいかもしれないが…。先発を何度か経験すれば慣れるだろう。自信がつき、本来の投球ができるはず」

 松坂さん自身もルーキーの時、キャッチャーとのコミュニケーションを大事にしていたといいます。

松坂さん
「僕は当時バリテック捕手と組んでいたが、スプリングトレーニングの時に『悪い時は自分の得意じゃないカーブを挟む』『フォームの修正をする』など伝えていた。そんなにすぐ結果は出ないかもしれないですけど、きょうの登板も、これからの佐々木投手にとっては必要な経験」

■投手復帰「具体的なスケジュールは未定」

 ドジャースの今後を占う2つ目のポイントは、「どうなる?大谷翔平 投手復帰」。

 先月30日、32日ぶりにブルペン入りした大谷選手。松坂さんが気になったのはキャンプから取り組んでいるフォーム変更でした。

松坂さん
「これまではセットポジションで投げてたのをワインドアップで投げるようにしている」

 以前はセットポジションから投げていたのに対し、現在は足を一歩引いて投球動作に入っています。

松坂さん
「ワインドアップのほうがスピードボールや、強いボールがいく。自己最速の更新も見えてくるかも。でも大きく体を使うと、足を着くタイミングや、体重を移動してリリースポイントまで持っていくタイミングがずれる。セットポジションで投げたほうが、バランスやタイミングは合わせやすいかもしれない」

 さらに松坂さんは、ブルペンで投げることによって分かることがあると言います。

松坂さん
「平地で投げるのと、傾斜を使うのでは体への負担が全然違う。何の問題もなく投げられているように見えましたけど、傾斜を使ったことで、本来出ない場所に張りが出る可能性もあるので。30球・50球と投げていった時の体の反応が問題ないか、チェックしていくと思います」

 ストレートとツーシームを20球投げ込んだ大谷選手。ロバーツ監督の今後の見立ては?

ロバーツ監督
「ブルペンから始めて、徐々に球種を織り交ぜ打者と対戦することになる。具体的なスケジュールは未定で、投手復帰はまだ先だ」

(「報道ステーション」2025年3月31日放送分より)

外部リンク
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