新年度に入り、この春から社会人として新たな生活が始まった新入社員。環境の変化に対応しきれず、退職を決断する人も相次いでいる。
そんな中、2021年の「適応障害」年代別患者数をみると20代が最多となっている。精神科医の木村好珠氏は、20代で多くなる理由について次のように見解を示す。
「新卒、大学卒業、大学院卒業するのは20代が多い。あとは転職というとき。20代だと転職へのモチベーションというか、割とフットワーク軽くできるので、そういった意味で、新しい環境に行くことが多いのが20代なので、適応障害が多いと考える」
「適応障害」とは、どのような症状なのか。
「『鬱と適応障害どう違うの』とも聞かれるが、症状としては基本的には一緒。抑うつ気分だったり、落ち込むということだったり、なかなか意欲が出ない、朝起きられない、気がついたら涙が出てしまうという症状。鬱と適応障害の違いは、常にその気分の落ち込みや症状が現れているのが鬱。適応障害の場合は適応なので、そのものに対して、例えば会社、そこに適用できない状態なので、そこから離れると症状は基本的に引く。土曜日は元気。日曜日のサザエさん症候群ではないが、夜になって会社のことを思うと、だんだん症状が出てくる人は多い」
職場で悩みを抱えた場合について、以下のように述べた。
「まずはどの世代でも起こるということ。自分自身が変わらなくても、周りの環境が変わるので、まずは自分のメンタルを知っておくこと。そして、自分に何かしらの違和感が出た、いつもと違うなという状態で、少し疑問を持って生活を改めること。例えば休養をとる。睡眠と食事がすごく大事。少し違和感が出た状態だと、そういうところを改善するとメンタルが回復したりするので、まずそこでしっかりと自分自身の生活を整える。ちょっとまずいかもと思ったら専門家に相談したり、上司でもいいが、まずは誰かに相談してみることを念頭に置いて生活するといいと思う」
(『ABEMAヒルズ』より)
この記事の画像一覧



