■盗難被害の当事者「早く捕まるといいねという声が99%だった」

野菜泥棒の被害
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 「ばったん」さんは、自身の野菜畑が盗難被害にあった。2024年8月、連続した盗難を受け防犯カメラを設置したところ、窃盗犯と思われる人物が映った。そこで、Xに窃盗の様子を公開し、警察に届け出ると、Xを見た人から「複数犯」の指摘を受ける。その後、再び窃盗犯が現れ、新たな映像を公開(当該の窃盗犯は逮捕に至っていない)。張り込み捜査中に、別の窃盗犯が現れ、現行犯逮捕された。被害総額は数千円だった。

 ばったんさんは「警察に相談していたが、動きが遅かった。SNSには当初、“顔が映らず犯行だけが見える”状態で投稿した」と振り返る。「単独犯だと思っていたが、『横に人が映っているから複数犯だ』。夜間の赤外線カメラのため白黒映像だったが、カラー処理してTシャツを特定してくれた人もいた。他の農家から『どうやって撮影したのか』と相談が来るようになった」。

 再発防止策については、「『私人逮捕のために夜回りしたい』と警察に相談したが、『複数犯では逆に襲われる可能性もあるため、個人で動くのは控えて』と言われた」と説明。「窃盗犯は現在も捕まっていない。最後の映像は、防犯カメラ目線になって、カメラを設置しているフレームを揺らすようなものだった。以降は、窃盗犯が映ることはなくなった」と話した。

 窃盗犯の姿を晒したことには、ほとんど批判は上がらなかったそうだ。「『減刑される可能性がある』とはコメントで指摘されたが、プライバシー面に関しては、フェンスのある農地にわざわざ入ってきているため、みんな『晒されてしかるべき』といった反応だった」。

■投稿者に反対意見はゼロ
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