また事件以外でも、他人を勝手に撮影して投稿した場合、トラブルの種になるケースもある。例として、カフェが満席のところ仕事や勉強している人を撮影、長時間にわたり籍を利用することへの問題提起をする投稿、電車内で口論する様子を撮影して投稿、「この人探しています」と写真や名前を投稿、といったパターンもある。それぞれ意図や目的は異なるものの、無断で顔をネット上に晒すことは同じだ。
窃盗犯などから自衛のために撮影、ネットで公開することについては「どんどんやるしかない。そういう時代になってしまった」と賛成するひろゆき氏だが、全てのケースにおいて公開賛成というわけではない。「日本は他人の顔をネットに上げることに緩い。フランスで道を歩いている子どもを同意なく動画で撮影して上げたら(警察に)捕まる。なのに日本は全然やっていいことになっているので、すごい国だなと思う」。
理由は個人情報の漏洩につながるという点が大きい。「基本的に、その人が『そこにいる』ことがわかること自体がリスクになる。芸能人もここに住んでいることがバレるだけで大変だ。他人の個人情報に関わる可能性があるので、顔を上げるのはよくない」。
近畿大学情報学研究所所長の夏野剛氏は、国内メディアの配慮について触れた。「日本の場合、個人が上げるのは結構自由だがテレビ局が街の風景を移す時は全部(顔に)モザイクをかける。ところが海外に行くと個人は制限されるのに、テレビ局が街の風景にモザイクをかけていることはない」と違いを述べた。
これを受けてひろゆき氏は「60年前の銀座、というように昔の街並みの映像は価値、資産だと思うが、最近はそういうものが減って『商店街はこうでした』という映像すらなくなる。それは日本文化にとって損だと思う」とも語っていた。
(『ABEMA Prime』より)


