■警察に相談も「結構酷い扱い」で口論に

九月
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 ピン芸人・九月は4年前、2021年の春頃からメールやSNSでのストーカー被害に遭い始めた。ライブの告知に自傷行為の画像を投稿してきたり、他のファンに対しても誹謗中傷が行われたりした。活動ができない状態にまでなったため、翌2022年の夏に都内の警察署に被害の相談に出向いた。「最初に行った警察では芸人として人前に出ているからには、変なファンがつくとかいろいろな人に見られるのは当たり前だから『それはお兄さんが警戒していないのが悪いんじゃないの』と言われるなど、結構酷いなという扱いを受けた」。あまりの対応に担当者とは言い争いにまで発展。「僕もそれはさすがに違うんじゃないですかと言い返したが、うまく取り合ってもらえなかった」。

 本来は自宅から最寄りの警察署などが担当になるが、九月は各地でお笑いライブなどを行うことを利用して、別の警察署にも相談を持ち込んだ。「2つ目の署では『酷いことになっているね。殺害予告とか来たら怖いよね。温かいものでも飲んだら落ち着くよ』という感じで話は聞いてもらえたが、友だちに話したぐらいのリアクションだった。ただこれでは警察という専門機関に言った意味があまりないと思った」と、さらに別の警察署に向かうことにした。


 3軒目はまるで対応が違った。「事件の概要を言った時点で、警察官の方がぞろぞろと4、5人出てきた。インターネット系の専門は私とか、パトロールは私が行くとか、芸人としてのライブ活動の再開に関しては私がアドバイスできるとか。チームが生まれた感じになって、そこからとんとんと解決に進んだ」という。警察に行く度に自身の説明の仕方も上達したという感覚はあるが、それでも「警察署への相談はガチャ性がある」と当たり・はずれがあると述べた。

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