■警察の対応状況は
2024年に寄せられたストーカーの相談件数は1万9567件にも及ぶ。この中でストーカー規制法違反で検挙されたのは1338件、刑法犯等で検挙されたのは1742件だ。元埼玉県警で刑事コメンテーターの佐々木成三氏は、警察がどこまで介入できるかの難しさを説明した。まず“警察ガチャ”という状況については「残念ながら、それはある。相談を受けた警察官のレベルによって危険を察知できる刑事なのか、知見がない刑事なのか。これで処理結果が変わってしまう」。
九月のケースを聞いた佐々木氏は、かなり判断が難しいという見解を示した。「この内容でストーカーになるかは正直難しい。自傷行為の画像を投稿することは、脅迫にはなるがストーカー行為になるのか。またこれが反復して行われているのか恋愛感情で行われているのか。3カ所目の警察は小さな事案を摘んでいかないと大きな事案になる可能性があるという体制を整えていた」。一方で雪乃のケースは「まさしくストーカーになる」と断言。「恋愛感情を持って交際目的で、反復して行っているところがストーカー行為。ストーカー規制法でも、反復性があり日をまたいでやっているか、拒否してからもやっているかが1つの判断材料だ」と述べた。
佐々木氏によれば約2万件の相談件数に対して、口頭注意も約1万2000件しており、それによってストーカー行為が止まっている。「警察はストーカーの相談を受けてくれないという声もあるが、統計を見ても相談を受けて解決している数の方が圧倒的に多い。相談をして申し出てくれることで警察ができることも増える。今ならGPSの貸し出しなどもしているので、何かあったら警察に相談してもらいたい」。
(『ABEMA Prime』より)


