一仁は第8代J-NETWORKフェザー級王者、第22代MA日本フェザー級王者という実績を持つ技巧派のベテラン。一方、岩永は大﨑兄弟と同門で、第1回全日本青少年フルコンタクト空手道選手権大会 高校生男子軽量級 優勝など空手をバックボーンに持つ若手として注目を集め、4連勝中の勢いに乗る選手だ。
試合は序盤から岩永が積極的に前へ出て主導権を握る展開。中でも度肝を抜いたのは、アグレッシブなファイトスタイルだった。セコンドの指示どおりに強烈な前蹴りを一仁に叩き込むと、低空のボディへの前蹴り、さらに顔面を撃ち抜くようなバリエーションのある”前蹴り”と畳み掛け早々にダウンを奪う。
普段あまり目にしないダウンシーンに、ファンからは「前蹴りキツいな」「上手い」「これは効いた」「前蹴りでダウン」と驚きの声が続出。その後もボディ、顔面と上下にパンチを打ち分け、ヒザを叩き込むなど岩永が終始圧倒。一発一発が重いパンチが次々と繰り出され、「レベチだな」「こんなヤベー奴がいたなんて」「全部強打だ」とどよめきが広がった。
最終3ラウンド、一仁はいなしながらミドルキックやショートレンジのパンチで手数を見せたものの、岩永が強引に詰めてワンツーから2度目のダウンを奪取。さらに飛びヒザからの連打、そしてなぎ倒すような左フックで一仁をKOで沈めた。
序盤の無双ぶりに加え、中盤こそベテラン・一仁の技巧に付き合い一時迷いが見えたものの、最後はすべてを振り切るような怒涛の連打で2ダウンを奪った岩永。ABEMAの解説・一馬も「これからKOを量産していくパワーを感じた。この選手は化ける。(同門の)大﨑兄弟と並ぶ実力者になる」と大絶賛を送った。
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