一週間前、5月10日に行われたWWEのビッグイベント「バックラッシュ」で、ペンタはインターコンチネンタル王座をかけてドミニク・ミステリオに挑戦したが、エル・グランデ・アメリカーノの介入によって敗北。この“謎のマスクマン”とチャドは同一人物なのでは、という噂も飛び交っていた。さらに、チャドがペンタの弟・レイ・フェニックスを侮辱した一件もあり、今回の試合ではペンタの怒りが爆発した。

 序盤からチャドはアンクルロックで足首を集中的に攻め、ペンタのマスクに手をかけて精神的にも揺さぶりをかける。チャドは単なるダーティーファイターではなく、ペンタの反撃のプランチャに対し、場外からクロスチョップ+頭突きで迎撃するなど、驚きの対応力を見せた。
 
 迎撃技ではペンタも引けを取らない。チャドのトップロープからのダイブを、空中でコードブレーカーで迎撃。さらに鉄板フィニッシャー“ザ・サクリファイス”は回避され、チャドがリング中央でアンクルロックを極めるなど、一進一退の展開が続く。
 
 試合後半はさらに衝撃的だった。トップロープで雪崩式スーパープレックスを狙うチャドを、ペンタが叩き落とすと、チャドはバク転で神回避。見事なバランス感覚に歓声が起きるが、間髪入れずペンタが着地から一回転して“メキシカン・デストロイヤー”を炸裂。
 
 トップロープから勢いよく着地し、空中で脳天杭打ちに持ち込むと、チャドが垂直にマットへ突き 刺さる。ファンからは「刺さった」「垂直」「危ない」とどよめきが起き、ABEMAの解説を務める週刊プロレス・井上光氏も「首がキャンバスに刺さりましたね。2人の全体重に遠心力が加わって首に突き刺さるような衝撃でした…」と、なんとも物騒かつ丁寧に解説した。
 
 大怪我にもなりかねない過激なフィニッシャーをモロに受け、グッタリと倒れたチャドだったが、敗北にも関わらず「流石の受けだな」「レスラーの首すごい」「刺さり受けの名手」など、屈強な肉体への称賛が殺到。WWEでは基本的に禁止とされるパイルドライバー系の技に対し、唯一許されているペンタの“脳天系”フィニッシャーに「これパイルドライバーより危険だろ」「パイルドライバーがダメでこれはOKな理由がわからない」といったツッコミの声も相次いだ。(ABEMA/WWE『RAW』) 

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