■食べ物を捨てる…「思い出したのがビックリマンチョコ」
SNS上では「おもちゃだけ取って、食べ物を捨てた」という情報もある。「思い出したのがビックリマンチョコシールだ。僕は45歳だが、チョコを捨ててシールだけ取るのが社会問題になった。食品玩具と呼ばれる、おもちゃを食品流通に乗せて売るテクニックだが、お菓子がいらない人はいるだろう」。
そこに時代の変化も重なり、「ビックリマンの頃はメルカリもなく、転売が活発ではなかった。シールが欲しい人だけが、“大人買い”して食べ物を捨てていたが、いまは自分が欲しい人だけではなく、メルカリ転売や『中国で売ろう』とする人もいるため悪化している」と指摘する。
「1人1点まで」のような購入制限をしている店もあるが、「ある程度は転売対策になるが、転売ヤーが商品を獲得しにくくなると、転売品の価値が高まってしまうジレンマが起きる」のだそうだ。
商品の単価によっても、扱いが変わってくる。「安価な商品は薄利多売になり、規模の経済を効かせていくしか、もうけられない。個人の転売ヤーが、1点ずつ日本から中国に直送すると、送料でコストがかさむ。たまに束で持っていって、中国国内で輸送する形にしないと利幅が取れない。低額商品ほど、組織的な大がかりな転売が行われている場合もある」。
■「世論が“転売ヤー憎し”一辺倒では解決しない」
