■偽装難民を送り込むブローカーも
河野氏が問題している大きなものにブローカーの存在もある。「少し前までタイから韓国に不法就労に行く人を支えるブローカーがいて、不法就労者が数十万人いた。韓国が取り締まりをしたら、今度はそれが日本に入ってくるようになった。観光目的で入り難民申請ができて、それでしばらくの間就労ができるとなると、今度はクルドだけでなくタイ、さらにはスリランカからも来てしまう」と、今後さらに偽装難民が増える可能性を考えた。
改正入管法では、難民申請を3回以上繰り返した場合、強制退去が可能になった。これは申請を繰り返して送還を逃れ、長期滞在しようとするケースに対応したものだ。河野氏は「クルドから日本に来ている人は、だいたい同じ地域から来ていて『こうやったら日本で働ける』という情報が伝わり、次から次へと来ている。難民申請はするけれど認定されず一旦(国外に)出てもらわなければいけないのに、そこに居残るのは非常に悪質性が高い。日本のルールが悪用されているので、一度きれいにする必要がある」と、偽装難民として滞在する人を一掃し、改めて正規ルートで滞在する外国人を守るべきだと訴えた。
また河野氏は外国人の受け入れ方についても言及した。「特定技能制度で入って来る、あるいは留学生の資格で学びに来る、そういう人たちをいかに日本社会で共生できるかサポートをしっかりできるかだ。これだけ日本の人口は減っているし、むしろ日本側に来てもらっている以上は支えることをしっかりやるべき。逆に定員割れをしている大学が、人を集めるために留学という目的で入れて、実際は働いていることを見逃していることもある。文科省には、こういう大学をきちんとあぶり出して補助金を止めろと言っている。正規の留学生は増やしたいが、留学と言いつつ働いている人は何らかの形でシャットアウトしないとダメ」とも語った。
(『ABEMA Prime』より)

