WRC(世界ラリー選手権)の第5戦がポルトガルで開催された。優勝を果たしたのはトヨタのセバスチャン・オジエだったが、競技初日にレジェンドらしからぬ珍しい姿を見せていた。
オジエはチャンピオン獲得回数8回を誇る、41歳の現役最強ドライバー。現在はフルシーズン参戦していないものの、出場した大会ではトップレベルの走りを見せつけている。そんなオジエにとって、「ラリー・ポルトガル」は2009年にWRC初優勝を遂げた思い出の地で、昨2024年も含めて、過去6度の最多優勝レコードを持つ得意とする大会でもある。
15日に行われた競技初日デイ1は、古都コインブラでのセレモニアルスタート後、「フィゲイラ・ダ・フォズ」でスーパーSSが行われた。結果、トップタイムを記録したのはオジエのチームメイト、エルフィン・エバンスで、オジエは0秒2差の2位で幸先のよいスタートを切っている。しかし、このスーパーSSにおいて、オジエのマシンがコースを形作っていたバリア(障害物)に接触し、バリア内に貯まっていた水が激しく撒きちらされるシーンが見られた。
一見、ミスとも思えるが、結果的に好タイムを出していることもあり、これは当てても問題ないという判断で、次のエリアへの潜入角度をつけるため、あえて接触していると考えてもいいのではないだろうか。誰もがそう思えるほど、オジエの走りには安定感がある。
(ABEMA『WRC 世界ラリー選手権 2025』/(C)WRC)
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