【明治安田J1リーグ】清水エスパルス3ー2ヴィッセル神戸(5月25日/IAIスタジアム日本平)
ファンタジスタが輝いた。清水エスパルスのMF乾貴士が、ワンタッチトラップとラストパスで連続して股を抜いてアシスト。華麗なプレーに、ファンが狂喜乱舞している。
清水エスパルスはJ1リーグ第18節でヴィッセル神戸と対戦。両チーム合わせて5ゴールが生まれる乱打戦となった試合は、ホームの清水が3ー2で制した。5試合ぶりの勝利に向けて口火を切ったのは、元日本代表MFの圧巻のテクニックだった。
ゴールレスで迎えた15分、乾は右手を挙げて、MFマテウス・ブエノからの浮き球のスルーパスを引き出し、左サイドに抜け出す。神戸の元日本代表DF酒井豪徳が対峙してきた中、乾はボールのバウンドと酒井との間合いを測ると、3バウンド目を右足のアウトサイドでタッチ。内側に向かって自身の足元から遠い位置に流し込むようなファーストタッチを繰り出し、そのまま酒井の股を抜いて突破した。
“曲芸”とも言えるドリブルにスタジアムが沸く中、背番号33はボックス内の左に進入する。神戸のDF山川哲史が正面を塞いできたが、右足をコンパクトに振り、山川の股を抜いてゴール前の中央にラストパス。これをFW北川航也が流し込み、清水が先制に成功した。
解説・水沼貴史氏は「あの距離から股抜きを狙ったのか、カピシャーバにパスを出したのかわからないですけど、たぶん狙っていますよね。すごい。あの距離で股抜きはやらないですけどね。(相手が)近くに来るならわかるけど、すごいプレーですね。ラストパスも股を抜いていますよね」と驚きを隠せない様子だった。
股抜き2連続アシストにファンもSNSで大興奮。「乾らしいね〜」「歳とってもテクニシャンは技術は衰えないから見てて楽しいよね」「ワールドクラスだな!」「ワンタッチでこの動きがビジョンにある乾の脳内どうなってるん」「これはセクシーフットボールの申し子ですわ」「股抜き2連続はヤバい」「いやーセンスは衰えんってやつか……高徳相手にやるかね超人すぎ」と驚きながら興奮している。
乾はこれまでリーグ戦の18試合すべてに出場しており、1340分のプレータイムはチーム内のフィールドプレーヤーでは3番目に長い数字。前節終了時点でのチャンスクリエイト数はリーグ5位タイの30回を記録し、スルーパス総数ではリーグ1位の71回を記録している。6月2日に37歳の誕生日を迎えるが、キレのある動きや卓越したテクニックは衰え知らずのようだ。
(ABEMA de DAZN/Jリーグ)





