■同時を超えた速度、その先は
もはや“同時”すら超え始めた生成AIによる同時翻訳。小島氏はどんな未来を見ているか。現在「同時翻訳」は無料で提供しているが「音声から音声のものであったり、業界特化であったり、セキュリティ性を担保したものにして機能に応じて課金できるようにしたい。AIのモデル開発で先行していることは時差でしかない。その時差があるうちに、いかにアプリケーション、サービスプラットフォームに食い込んで市場を確保できるか。そこが真の勝負」と、早期の事業化を目指す。
ここまでの速度で翻訳できれば、人間が語学を学習する必要性すら問われてくる。「ビジネスのコンテキストなどにおいては、もう言語を使う必要、言語を学ぶ必要はなくなると思う。ただし友だちや恋人を作りたい人が、アプリを通じてコミュニケーションを取ることはしないのでは。やはり言語を学ぶというモチベーションは残ると思う」。現在はスマホでテキストを表示する段階だが、メガネ型の端末などもリリースされており、いずれは翻訳された内容がスマホを覗く必要もなく、視界に入れることすらできるようになる。
もともとは生成AIの研究者だった小島氏は「AIが使えるかどうかわからないものだったところから、本当に使えるものになったのは感慨深い。AIは怖いかもしれないが、絶対に人間社会にとって役に立つもの」と語る。その上で「今後もAIではなく人間で特殊技能を持っている方に、間違いなくリスペクトを払わなくてはいけない。AIが全部の人間をリプレイスするものではない」とも述べていた。
(『ABEMA Prime』より)
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