■コメ農家「1800円に戻ることはない」
政府は3回の入札で約31万トンを放出したが、コメの価格は下がらなかった。小泉氏が農水大臣に就任後、随意契約に切り替え約30万トンの放出を決定。内訳は古古米(22年産)が約20万トン、古古古米(2021年産)が約10万トンだ。入札と合わせて、約60万トンが放出されることになったが、起業家・投資家の成田修造氏は「60万トンは国民消費の約1カ月分に過ぎない。緊急事態の短期勝負の措置」と語る。
コメ農家でSHOKURO代表の山倉慎二さんは、価格急騰の状況を「正直うれしい。ベースが上がる消費者はきついだろうなという思いはある」と率直な思いを述べ、備蓄米の効果についても「本当に一時的で、コメ価格が1800円に戻ることはない」という見解だ。「僕ら農家からすると、今までずっとコメ離れだったような気がするので、今さら感がすごい。みんなコメが好きなんだとちょっと安心した。(適正価格は)3000円から3500円くらい」。急な価格変動で騒ぎにはなっているが、ずっとコメを作り続けてきた側からすれば、各種メディアが連日取り上げるほど話題になっていること自体、うれしい思いがある。
■インバウンド消費に耐えられなかった生産量
