【国際親善試合】ブラジル女子代表 2-1 日本女子代表(日本時間6月3日/シーセロ・デ・ソウザ・マルケース・スタジアム)
20歳の超新星が強靭なフィジカルとメンタリティーを見せた。なでしこジャパン(サッカー日本女子代表)のMF松窪真心が、激しく寄せられながらも上手くキープして、粘り強くファイト。自分よりも体格で勝る相手にも勇敢に立ち向かう姿勢を、指揮官や解説者、ファンが称賛している。
日本時間6月3日、なでしこジャパンは国際親善試合でブラジル女子代表と対戦。美しい連携からMF清家貴子のゴールで先制するも、1ー2の逆転負けを喫し、アウェーでのブラジル連戦は2連敗に終わった。
ただ、なでしこジャパンは1-3で敗れた1戦目(5月31日)と比べるとデュエルやインテンシティーの面でしっかりブラジルに対抗。個人でとりわけ目立ったのが、インサイドハーフで先発した松窪で、中盤を幅広くカバーしながら随所でデュエルの強さを見せた。
例えば、52分のワンシーンだ。GK山下杏也加が蹴ったロングフィードに松窪が反応。滞空時間の長いボールに対し、ブラジルのMFアンジェリーナに背中側から激しく身体をぶつけられる中、手でブロックしたり踏ん張ったりして抵抗。ジャンプして胸トラップを試みる。
自身よりも5cm背の高いアンジェリーナに一度はボールを奪われてしまう。しかし、粘り強く相手に身体を当て続け、ボールを追い続け、奪い返そうとしたのだ。最終的には相手を倒してしまいファウルを取られたが、プレーが途切れるまで諦めない姿勢を見せた。
松窪はこのプレーで主審にイエローカードを提示されたが、大きなジェスチャーで猛抗議し、納得のいかない様子。注意を受けても、人差し指を上に突き出して異議を唱え続け、闘争心をむき出しにしていた。
このインテンシティーとファイティングスピリットを、ニルス・ニールセン監督も高く評価。「グッド!マナカ!」という称賛の声がマイクを通して中継に届いた。それを見ていたファンもABEMAのコメント欄で「松窪強い」「気強いよねw」「ナイス松窪」「松窪さん戦ってる」「相手もやってるじゃないかってね」「松窪ナイスファイト」「指立ててる」などと反応した。
また解説の岩渕真奈氏も、「イエローカードをもらってしまいましたけど、本当に気持ちが見えます」と戦う姿勢を称え、「『1回しかやってないだろう』と言っていたと思います」と状況を説明した。
闘志全開のプレーを見せた松窪は、鹿児島県生まれでJFAアカデミー福島で育ち、2024年9月のU-20女子ワールドカップで5得点・1アシストの活躍を見せて準優勝に貢献してシルバーブーツを受賞。同年10月にA代表に初選出され、2025年2月にニールセン体制の初陣となるシービリーブズカップ開幕戦(相手はオーストラリア)でなでしこジャパン・デビューを果たした。現在はノースカロライナ・カレッジ(アメリカのプロチーム)で研鑽を積む逸材だ。
なお、ブラジル遠征を2連敗で終えたなでしこジャパンは、日本時間6月28日に再びアウェーでスペイン女子代表と強化試合で対戦予定。松窪ら選手たちは女子ワールドカップ2023優勝国を相手に、どんな戦いを見せるか。要注目だ。
(ABEMA/なでしこジャパン)





