【WRC】第6戦 ラリー・イタリア・サルディニア(6月8日/デイ3)
【映像】超低速も止まりきれず0km/h…木に激突(車載カメラ)
WRC(世界ラリー選手権)第6戦の競技最終日・デイ3が、イタリアのサルディニア島で行われた。優勝の本命と予想されていたトヨタのセバスチャン・オジエが最終ステージで木に衝突するアクシデントが発生し、周囲を驚かせている。
競技2日目デイ2終了の時点で、オジエは初日からの暫定首位の座を守っていた。さらに最終パワーステージがスタートする前の時点では、2位のオィット・タナック(ヒョンデ)に対し17.2秒もの大差をつけており、最後のステージをフィニッシュさえすれば、順当に総合優勝を守り切れると多くの人が予想していた。
しかし、いざオジエが走り始めると、スタートから5kmほど進んだ地点でアクシデントが発生する。なんと大ベテランにして安定感のある走りが特徴の名手オジエが、マシンをコース脇の木に衝突させてしまったのだ。
わずか数秒前に、路面から発生した多量の土埃を嫌がるようにワイパーを作動させたばかり。最後の走行ということで、コースは比較的、砂がはけた状態ではあったものの、それでも柔らかい砂状の路面に足元をすくわれ、土埃が視界を邪魔した格好だ。
中継画面におけるマシンのスピードメーターは0km/hと表示され、このまま万事休すとも思われたが、オジエはすぐにギアをバックに入れてコースに復帰。その後は精度の高いドライビンを見せつけてフィニッシュし、総合優勝の座を守り切っている。
フィニッシュ後、オジエはインタビューに対して、「轍にハマってしまいました。まったくスピードも出てなかったので、避けようと思ったのですが無理でした。しかし、勝つのには(タイムは)十分だったということですね」と語っている。
(ABEMA『WRC 世界ラリー選手権 2025』/(C)WRC)
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