■専門医が語る摂食障害の要因とは
関さんのような摂食障害は、なぜ引き起こされるのか。精神科医・益田裕介氏は、ドカ食いする人の心理を説明する。「ドカ食いをすると気を失うが『気を失う』ことは気持ちよくてやってしまう人がいる。不安やストレスが溜まった後、それで解放されるとクセになってやめられない。それが食べ物の人もいればゲームや性依存や自傷行為という人もいる」と分析する。
摂食障害だけが単独で起きることはないとし「精神科は家族問題がセット。アルコールで困る人、ギャンブルで困る人、全て何かしらの原因が別にある。子どものころはどうすれば助かる、楽になるかの方法がわからないから、10代・20代の人は身近にある市販薬や食べ物、酒や暴力に手を出すことが多い」とも述べた。
また過食嘔吐する人の心理状態も説明する。「自罰のようなところがある。自分に自信がないから、ある意味で罰を与えている。すごくマゾヒスティックなものだ。食べてしまう自分が情けない。だから吐くという行為で情けない自分をコントロールするが、食べ物を粗末にしたり、時間を費やしてしまっていることも情けなくなる。情けないと思うほどにストレスが溜まるからまた食べて、その時はふっと安心するが、また情けないと自分を罰する。このループに入ると抜け出せない」。
関さんは入院をして他者に監視されるという選択をしたが、他にも対応策はあるのか。「いろいろな依存症の治療法はあるが、やはり孤独はよくない。信頼できる人、愛してくれる人がいることは本当に大事で『一緒に住む』というのはとてもいい。目安としては、自分で『これくらい大丈夫かな』と思っても、周りから見たら『かなり危ない』となるかどうか。(依存症の)当事者同士のコミュニティもあるが、まずは1回、専門家に繋がった方がいい」。
(『ABEMA Prime』より)

