【明治安田J1リーグ】ガンバ大阪 2-0 FC東京(6月22日/パナソニック スタジアム 吹田)
青黒の至宝が衝撃的な直接FKを放ち、スタジアムを騒然とさせた。ガンバ大阪のFW宇佐美貴史のゴラッソにファンたちは歓喜。一方でFC東京の守り方を指摘する声が上がっている。
G大阪は明治安田J1リーグ第21節でFC東京を本拠地に迎えた。注目のシーンはゴールレスで迎えた33分だった。古巣対決となったMF安部柊斗が倒されてゴール正面から右の位置でFKを獲得した。
ボールをセットする宇佐美は、鋭い眼光でゴールを見据える。解説を務める丹羽大輝氏は「この位置であれば直接狙う可能性もある。GKとの心理戦をしている。波多野選手もそこは警戒している。壁の作り方も注目ですね」とこのシーンを伝えた。
実際に壁は俵積田晃太がニア、真ん中を開けて、バングーナガンデ佳史扶がファーを消すような配置となった。これを見た丹羽氏は「危険な気がする」と指摘していた。
主審のホイッスルが吹かれ、宇佐美は両手を上げてゴール前の味方に合図を送る。すると次の瞬間、鋭いキックで低弾道のシュートがニアへと飛ぶ。これがゴールの右上隅に突き刺さり、G大阪が先制した。
パナソニック スタジアム吹田は大歓声。決めた宇佐美もしてやったりで喜びを爆発させ、遠藤保仁コーチも席を乗り出してこのシーンを見届けた。またSNSのファンたちも「宇佐美上手すぎるFK!」「うますぎるって」「これはゴラッソ」「宇佐美様!!!」「お見事すぎる」と歓喜した。
丹羽氏は「練習でもあの距離は射程圏内。素晴らしいシュートだったと思います」とコメント。同じく解説の木場昌雄氏は「波多野としてはおそらく中に来る意識が高かった分、壁の枚数が少なかった」とGK目線でこのゴールを振り返った。
実際にG大阪は、このシーンで空中戦に強い中谷進之介や福岡将太らがファーサイドに陣取っていただけに、FC東京としては中の守りを固めたいところ。さらに宇佐美もキックの直前に両手を上げて味方に合図を送っているだけに、波多野がクロスへの比重を重く置いてしまったのかもしれない。
とはいえファンたちは「流石にこれは壁が良くなかったな」「決めた宇佐美もスーパーだけど壁がな」「壁の作り方舐めすぎだろ」「あの距離で2枚しか壁がいないって何?」「左利きのキッカーもいたらもう少し壁あつくしたのかな?」「最初から直接はないって守り方だけど、むしろ直接狙える距離だろ」など壁の作り方に問題があったと指摘する声が多く見られた。
また宇佐美は、Jリーグ公式サイト上でこのシーンを振り返る。「GKも見えていましたし、ど真ん中に立っていたので狙ってこないだろうという感じでいると思ったので、クロスを上げるそぶりをしっかりとして動かすことができればと思っていました」とやはりクロスを囮にした頭脳プレーだったことを明かした。
宇佐美のゴールで先制したG大阪は、後半アディショナルタイムに岸本武流のゴールも決まって勝負あり。6試合ぶりの白星を飾った。
(ABEMA de DAZN/明治安田J1リーグ)





