なぜ仲介役となったカタールの米軍基地を攻撃したのか?
「まず、イランがカタールの米軍基地を攻撃した直後にトランプ大統領がイスラエルのネタニヤフ首相と電話で会談をして停戦を呼びかけ、イスラエルは『イランが停戦するのであれば応じる』としたようだ。その後、その話をトランプ大統領がカタールの(タミム)首長に『イランとの間の説得役を果たしてほしい』と電話で伝えた。そして、カタールからイランに『アメリカとイスラエルは停戦するつもりだ』と伝え、イラン側もそれを承諾したようだ」
━━今回仲介役となったカタールのアメリカ軍の空軍基地をイランが攻撃したのはなぜか?
「実はイランは攻撃をする前に、アメリカにもカタール政府にも事前通告をして、被害を最小限に防ぐための迎撃の準備をさせていた。イランとしては報復攻撃をしてメンツを保つことが一番大事で、できるだけ被害は小さく抑えて、アメリカからの反撃をエスカレーションさせないように抑制した。その意味では、イランとしてはカタールにある米軍基地は連絡も取りやすく、交渉が成り立つ相手だったと思われる。イランはかなり軍事的にも国内的にも疲弊しており、攻撃に使えるミサイルの数も減ってきていたのだ」
イスラエルとイランの戦況は?
