そのはぐらかしとも受け取れる返答に、カミーユの怒りが爆発。「歯ぁ食いしばれ！ そんな大人、修正してやる！」と叫ぶと、クワトロに拳を叩き込んだ。いわゆる“修正パンチ”である。
暴力的なやり取りではあるが、そこにあるのは単なるケンカではない。責任ある立場を取ろうとせず、曖昧な態度に終始する大人に対して、若者が感情をぶつけた瞬間だった。
とはいえ昭和の価値観が色濃く反映されたワンシーンでもあり、現代なら「コンプライアンス的にアウト」と言われかねない展開だが、それだけに強く印象に残る。
アニメ「機動戦士Zガンダム」は戦闘だけでなく、こうした人間関係の摩擦や、理想と現実のギャップにも鋭く踏み込んだ作品であることを、あらためて感じさせてくれるワンシーンだ。
アニメ「機動戦士Zガンダム」は1985年3月から1986年2月まで放送されたサンライズ制作のロボットアニメで、「機動戦士ガンダム」の一年戦争から7年後を描いた続編。「ガンプラ」ブームも生まれた。ガンダムシリーズや、スピンオフなどの派生作品も多数制作され、現在も高い人気を誇る。
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