容赦なくカミーユを襲った、クワトロ怒濤のコンボは、音のテンポがあまりによく、まるで格闘ゲームのラッシュ技かと錯覚するほど。芝居とは思えない力強さで繰り出される連撃に、カミーユは床に崩れ落ちた。
騒然とする兵士の隙を突き、クワトロは部屋を突破すると、そのままアクシズを私物化するハマーン・カーンを討つために動き出す。ザビ家の亡霊に取り込まれていく現実への怒りと、過去と決別できない男の苛立ちがその一撃一撃ににじんでいたのかもしれない。
一方のカミーユは、呼吸を乱しながら「殴られ損は嫌ですよ」とつぶやくなど、見るからに効いている様子。演技にしては本気度が高すぎて、もはや私怨が混ざっていたのではと勘繰りたくなる迫力だった。
政治と感情、理性と暴力が一気に交差したこの一幕。緊迫の外交劇の中で、視聴者の記憶に深く刻まれる“物理で解決”シーンとなった。
アニメ「機動戦士Zガンダム」は1985年3月から1986年2月まで放送されたサンライズ制作のロボットアニメで、「機動戦士ガンダム」の一年戦争から7年後を描いた続編。「ガンプラ」ブームも生まれた。ガンダムシリーズや、スピンオフなどの派生作品も多数制作され、現在も高い人気を誇る。
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