激戦の最中にもかかわらず、クワトロがたどり着いたのはなぜか“劇場っぽい空間”。ステージのような空間にまずクワトロが立ち、続いてハマーン・カーン、パプテマス・シロッコ、カミーユ・ビダン、そしてファ・ユイリィが順に登場。それぞれが自分の思惑をぶつけ合い、セリフを交わす姿は、まるで舞台劇のような構成になっている。
特に印象的なのは、クワトロにバシッとスポットライトが当たった瞬間だ。あまりに完璧なタイミングすぎて、裏に誰かスタッフがいるとしか思えない完成度。ハマーンやシロッコは客席から、カミーユは舞台袖から登場したこともあり、照明を操作することができたとは思えない。
そうなると、最後に劇場客席後方の出入り口から登場したファが演出していたとしか考えられない。すべてを裏で調整していたとしたら、まさに“名演出家ファ・ユイリィ”。戦場のど真ん中で、ここまで完成された舞台を作り上げたのだとしたら、その演出力に脱帽である。
ちなみに、この“舞台演出”はアニメ『機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)』第11話でもオマージュされている。キシリア・ザビとシャア・アズナブルがステージ上で言葉を交わす場面は、Zガンダムのこのシーンを彷彿させる構成だ。セリフの掛け合いなども見比べてみると、思わず「おお!」と声が出ちゃうかも。
アニメ「機動戦士Zガンダム」は1985年3月から1986年2月まで放送されたサンライズ制作のロボットアニメで、「機動戦士ガンダム」の一年戦争から7年後を描いた続編。「ガンプラ」ブームも生まれた。ガンダムシリーズや、スピンオフなどの派生作品も多数制作され、現在も高い人気を誇る。
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