また「テレビとネットの未来」という視点については「昔から言われているが、テレビ局側はそれに興味がないし、テレビを見ている大多数の高齢者も興味がない。基本的に高齢者と一緒に死にゆくメディアという方向性だ。オンラインで配信するといっても、Netflixのような専業に比べるとまだまだ弱い。『地上波で流す』というビジネスモデルのおまけ状態であり続けるのであれば本気にもならないし、専業にも勝てない」と述べた。
またテレビ局の強みとしてコンテンツ制作力をあげる声も根強いが「テレビ局を辞めた人が、すごい金をもらってAmazonで面白いものを作ることが起きている。昔はテレビ局に優秀な人がいたが、その人がお金をもらってネットで作る形になっている」と、人材の流出についても言及した。
“地上波テレビ”であることでネットよりも表現の幅が狭くなっている弱みを、近畿大学情報学研究所所長・夏野剛氏も語った。「地上波テレビはだんだん難しくなっている。放送コードがあることで、セクシャルなシーンも暴力シーンも尖ったセリフもダメ。そこでNetflixや韓国ドラマのクオリティを見ると、地上波テレビの予定調和なドラマと比べて、面白さではかなり差がついた。地上波テレビを中心に考えていると、どんどん世の中から遅れてしまう」。
(『ABEMA Prime』より)
