またアニメやゲームなどのコンテンツの成功例にも注目する。「今、ジャパンコンテンツがぐいっと伸びている。『ハローキティ』のサンリオは過去最高益で株価がものすごいことになっているし『ポケモン』なんかはメガヒットコンテンツ。フジテレビもようやくガチャピンとムックのキャラクター展開をする会社ができた」と期待する。
もちろん大きな予算をかければ、その分ヒット作が生まれやすい環境ができることも承知している。「これからの作品は当然、地上波放送で流すだけではない。フジテレビもNetflixと契約していて年間に新作何本、旧作何本というようなかなり巨額の契約をしているらしい。要はDVD化や他局に配信することも含めてバジェット(予算)をどう考えるかだ。地上波の広告だけでは大した予算にならず1本1000万円とか2000万円ぐらいなもの。ただ、Netflixであれば1億円かけるものでもリクープしている。FODのLTV(顧客生涯価値:Life Time Value)を考えるとか、Netflixに売るとかして1クールあたり10億円のバジェットを組めたら相当すごいものが作れる」と従来、制作費をテレビCMに頼っていたことからの転換を求めた。
ネットに押されがちな印象も強いテレビ業界だが、堀江氏からすれば「地上波放送」であることの影響はまだまだ絶大なものがあるとも考えている。各種コンテンツIPを地上波放送に留まらず配信すべきとするものの「地上波であることはめちゃくちゃ重要。なぜならブランドだから。タレントだってテレビ局に来たら喜ぶ。ABEMAでもネット配信番組なのにスタジオがテレビ朝日というだけで、テレビっぽい雰囲気になる。そこにはブランド価値があるということだし、強大なブランドだと思う」。
ただしそのブランド価値についても、今後はネットの勢いが加速するだけに「これまでテレビでしかできなかったことがネットだけで人も集められる時代になった。だんだんブランド価値が落ちている時代だからこそ、経営力があるうちに頑張った方がいい」とも述べていた。
(『ABEMA Prime』より)
