■婚約破棄した人、された人 それぞれの理由

うま子さん
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 関西在住のうま子さんは、これまでに2度、婚約を破棄された。1度目はお店で出会った年下男性と1年半交際し、プロポーズを受け婚約。しかし彼の両親の猛反対を受け、彼自身も反論しないまま、破棄となった。結果として慰謝料120万円で示談になっている。2度目は結婚相談所で出会った人と成婚退会した。顔合わせの1週間後、同棲引っ越し直前に「確実に子どもが欲しい、性交渉をほぼしてない」と婚約破棄された。こちらは慰謝料150万円で示談になっている。

 いままでを振り返り、「1人目は恋愛感情があり、結婚したい相手だった。2人目は“お見合い結婚”で家庭に入ると割り切って、婚活をした。2つのパターンを経て、どちらとも結婚しなくて良かったと思う。いまは未練もなく、楽しく幸せに暮らしている」と語る。

 婚約破棄を「した」「された」両方を経験した人もいる。鈴木さん(41、仮名)は、「1度目は結婚観が違った。彼女は『結婚は2人でするもので、親への報告はおかしい』と主張したが、私は顔合わせしたいと考えていた。その考えが平行線で、最後は彼女から『もう無理です。お互い別の人を探そう』と連絡が来て、LINEをブロックされた」と明かす。

 一方で、2度目は「私と彼女ではなく、私と彼女の母親の仲が悪くなった」ため、自分から破棄を申し出た。「母親は娘が大事で、『結婚したら男が金を出し、家事も全部やれ』との主張だった。私は共働きなら、収入も家事も協力したいと考えていたが、それが逆鱗に触れた。電話で頻繁に罵声を浴びせられ、精神が参ってしまい、『この母親と一生付き合うのは無理だ』となった」。なお本人としては「2人とも、とても愛していたため、結婚できるならしたかった」という。

■「婚約」の法的効力は?しなくてもOK?
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