SpO2が97%→69%
酸素マスクの金具がうまくとめられないなど、楪キャスターも緊張する中、いよいよ低圧訓練がスタートした。
指にはパルスオキシメーターを装着。モニターで今の高度や血液中の酸素の割合を示すSpO2が表示される。
訓練室の環境は、最高高度3万6000ft(フィート)まで上昇していく。エベレストよりもさらに高い高度で、気圧は地上のおよそ5分の1。空気の膨張で、施設内の風船も開始前より大きく膨らんでいる。耳抜きに気をつけながら、2万5000ftまで降下。
ここからは「低酸素症」を体験する。
酸素マスクを外し、計算問題に取り掛かる。引き算をひたすら行っていき、認知機能の変化を体感する。酸素マスクを外した状態で最大5分。もちろん無理は禁物だ。SpO2が70%前半まで下がった場合は強制終了になる。
楪キャスターは2分間で97%あったSpO2も69%まで下がってしまった。ここで低酸素症体験は終了。
訓練を終えた楪キャスターは「自分の中では一生懸命計算しているつもりだったが、だんだん思考力が低下していくのがすごくわかった。目の前がぼんやりするし。訓練室にフルーツの写真などが貼ってあったがだんだん色が薄くなっていった」と振り返る。
「口からもお尻からもゲップとおならが出た」
