■AI&テクノロジーを駆使し国政に
安野氏といえば都知事選では、自らの代わりに有権者たちとやり取りする「AIあんの」を活用するなど、画期的な選挙戦で話題になった。チームみらいの公約にも、AIを含むテクノロジーの言葉が並ぶ。「日本に長期経済成長を」もたらすためにAIなど科学技術を活用するとし、「政治を圧倒的に透明に」するには不透明な政治資金・密室で決まる政治を終わらせデジタル技術でオープン化を目指す。「子・孫世代に先送りにしない」ことを重要視し、その場しのぎの政治からの脱却も狙う。
政策の決め方も都知事選の時と同様に、テクノロジーを使いつつ広く有権者の言葉を集め、それを反映する形を取っている。「我々の制作の決め方は少し特徴的。私たちのチームの中で作ったものが100点だという感じで出していない。まだ生煮え、下書き状態で足りていない部分もある。それでもなるべく早めに出して、いろいろな意見をくださいと申し上げている。実際、私たちのマニュフェストは5月中旬にVer.0.1という超初期版を出したが、多くの方から批判や賛同を3000件以上いただいた。その提案を我々のチームでしっかり読ませていただき、バージョンアップをかけている」。
AI、テクノロジーという言葉のイメージから、意思決定も“おまかせ”というイメージを抱かれることもある。しかし安野氏は「これはやるべきという意思決定は全て人間、私がやっている」という。「よく『AIで全部決めているんですか』と言われるが、私は人間の政治家、責任を取れる主体が最終的に意思決定することはとても重要だと思っている。そういう意味で我々は人間で意思決定することに重きを置いている」。
■ネットでもリアルでも人と人との対話を強調
