■過去のいじめを許せない被害者

シライさん
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 小学校から中学校、高校までいじめを受けた経験を持つ30代のシライさんは、「小学校から中学、高校までの学生時代はいじめられて過ごしていた。成人式の後に、高校の同窓会があって、主犯の男の子に『なんか、あのときごめん』って軽いノリで謝られてしまったが、『もう許せないし、許したくない』と伝えた」と明かす。

 いじめの内容について、「きっかけは、わからなかったが、典型的ないじめだ。教科書や体操着を隠されたり、靴の中に画鋲を入れられたりした」といい、当時の教師の対応は、「一応相談したが、大事にしたくないのが見え見えで、『許してあげてよ』みたいな感じだった」と振り返る。

 その経験によって、「いじめで自殺した中学生や高校生を見ると、あのときのことを思い出してしまう」という。

 現在でも、「加害者の男子には許せない感情しかない。傍観してたクラスメイトも、助けてほしかったときに助けてくれなかったことは許せない。人格無視みたいな感じだったので許せない」と心境を明かした。

 もし真剣に謝罪されていたらどうだったのか。シライさんは、「多分許してたかもしれない」と答えた。

■「許す必要はないけど、ずっと抱えとくのも違う」
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