平監督の戦争への思い
実際に戦争があった土地で撮影し、実在の兵士の身に起きたことを演じる。戦争を知らない世代の監督と俳優が全身で向き合い、作り上げた『木の上の軍隊』。平監督は、作品への思いを語った。
「80年前に起きたことだが、全然遠い昔の話ではなく、本当に今のものとして捉えて作らないといけないというのがあったし、この映画を撮る上で一番僕が成長できたのはそこかなと思っている」
「戦争の最小単位というのはたった2人の人間の言い合いから始まるんじゃないかなと僕は思っている。そういう意味において、この2人の人間が滑稽にも壮絶に生き抜いてきたというところを通して、平和のありがたさが伝えればいいなと思っている」
沖縄戦から80年、平和の礎の前には若い人の姿が目立った。戦争の実体験を語れる人が年々少なくなってきているなか、監督は自身の“役割”について、こう話している。
「エンタメの役割は、そういう話を聞いて、映画で10万人、20万人、50万人と、たくさんの人たちに届けられるようにしたい。それを完全なフィクションだということではなく、心が動いて自分ごとに捉えてもらえるような、本当に語り部の人たちがやりたかったことの一助になればいいなと思っている」
(『ABEMA Morning』より)
この記事の画像一覧
