今年NXTから昇格し、イヨと何度も“かみ合う”試合を魅せてきたロクサーヌ。この日は序盤の攻勢でイヨのリズムを崩し、主導権を握る。今年引退した里村明衣子の指導も受けてきたロクサーヌは、グラウンドでのテクニックでもイヨに対抗。ヘッドシザースにややもたつきながらも、倒立での脱出を試みて“魅せる”と、ここでイヨの闘争心に火が付いた。

 「やるな」とばかりにロクサーヌを睨みつけたイヨは、強引にグイグイとヘッドロックで締め上げてホイップ。同じようにロクサーヌがヘッドシザースで返すと、自ら頭部を支点にマット上で倒立し、身体を垂直に持ち上げるクラシカルな“模範的脱出法”を披露。会場がどっと沸き上がる中、スマートに脱出すると間髪入れず掌底アッパーを豪快に打ち込んでみせた。

 この倒立ムーブ、日本のファンからは、今年2月に逝去したプロレスラーで文京区の区議会議員でもあった西村修さんが得意としていた芸術的テクニックだったこともあり、「無我だ」「西村!」「西村修」「修リスペクト」「お盆だしな…」と、西村さんを偲ぶコメントが相次いだ。

 試合は互いの技の応酬が続き、「これはヤバい」チャントが起きる“タイトルマッチ級”の好勝負に。後半、リングサイドのラケル・ロドリゲス、さらにアスカ&カイリ・セインと両営が介入する荒れ模様。混乱のなか、ロクサーヌがイヨを丸め込む“ロールアップ・オブ・デス”でピンフォールの大金星。試合後には介入ミスを巡ってアスカとイヨに亀裂が生じる最悪の展開に。“日本勢”にとってはやや不安の残る結末となってしまった。(ABEMAWWE『RAW』)

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