■◯◯世代→より細かい“◯◯界隈”くくりに?
SNSなど情報源が多様に、流行もバラバラになる中で使われ出したのが、「2024ユーキャン新語・流行語大賞」でもトップテン入りした『界隈』。SHIBUYA 109 Lab./博報堂によると、マスがなくなって万人受けが困難になり、特定の人たちに受けられることを意識した動き、推し活など個人の「好き」がSNSを通して繋がっていったことが、誕生の背景にあるとしている。
森氏は、「個人の価値観にはいろいろなものがあり、その寄り集まりで界隈ができている。マーケティング的には、あるグループがあった時にハッシュタグを付けたがるが、それも結局ラベルを貼るのと一緒。一人ひとりの中にあるハッシュタグが連なって1つの界隈ができるのであって、市場があって個人がいるわけではない」と定義する。
一方、速水氏は界隈が広がる世界に警鐘を鳴らした。「界隈は狭い分、他者に関心が全くない。“風呂入らない界隈”と聞いても、別にいいやとなってしまう。世代論がまだマシだったのは、ある種暴力的だとしても、連帯感や“世代の違いで〜”と、他者に興味を持つきっかけになること。バラバラになると社会は形成できないし、現代はその難しさがすでに始まっているのでは」。(『ABEMA Prime』より)
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