『チ。 ―地球の運動について―』は地動説をテーマにしたテレビアニメです。異端思想が火あぶりに処せられていた15世紀のヨーロッパ某国を舞台に、地動説を証明するために命をかける者たちを描いた物語です。
原作は漫画家の魚豊(うおと)氏が連載していた同名マンガ。2022年6月にアニメ化が発表され、2024年10月〜2025年3月まで放送されました。
この記事では『チ。』に登場する女性キャラクター・ヨレンタのプロフィールや声優情報をまとめています。
目次
- アニメ『チ。』ヨレンタの基本情報!再登場は何話?
- ヨレンタの声優は誰?
- ヨレンタの父親は誰?
- アニメ『チ。』ヨレンタの最後は死亡?父親のノヴァクとの再会は?
- アニメ『チ。』ヨレンタの名言は?
- アニメ『チ。』とは?
- ヨレンタのまとめ
アニメ『チ。』ヨレンタの基本情報!再登場は何話?
ヨレンタは天文研究所で働く14歳の女の子です。初登場はアニメ第7話(2章)。原作漫画ではコミックス3巻第13話で初登場しました。
優秀でありながら女性という理由で虐げられ、研究員としては扱われずに雑用を命じられています。男性研究員・コルベに自分が書いた論文を見せるとその内容を絶賛されましたが、コルベはヨレンタが書いた論文を自分の名前に書き換えて提出。コルベは女性の論文を読む人はおらず、女性が論文を書いて間違いがあると魔女扱いされて危険だと言って悪びれる様子もありませんでした。
落ち込んでいたヨレンタは、掲示板に天体の記録と優れた知性がないと解けない問題文が掲載されているのを発見します。ヨレンタは天文研究所で働いていたため、コルベの留守中に部屋にあった天体の記録を参考にして問題を解きました。ヨレンタが答えを掲示板に貼ったことがきっかけでオクジーとバデーニに出会い、地動説を研究していると伝えられます。
当初は地球が動いているという考えは恐ろしいと感じていましたが、悩んだ挙句に地動説の研究に協力することになりました。ヨレンタは、観測記録が必要なバデーニに50年にわたって詳細なデータを持っている研究所の所長・ピャスト伯を紹介します。
地動説の研究がバレてオクジーとバデーニが異端の罪で処刑され、ヨレンタも捕まりましたが、ヨレンタが罪を着せられているだけだと知った異端審問官の1人によって逃がされました。
再登場はいつ?
ヨレンタは2章から25年が経過した3章でも登場します。ヨレンタはアニメ第14話で異端審問官に捕まりますが、脱走しています。そして、アニメ第18話終盤(コミックス6巻第44話)で再登場した際には、異端解放戦線の組織長になっていました。
3章は2章から25年が経過しているため、ヨレンタの年齢は39歳です。ヨレンタの部下には部隊長のシュミットがいます。
ヨレンタの声優は誰?
『チ。』は全4章で描かれていて、各章毎に主要キャラクターが異なります。
3章は2章から25年後のストーリー。2章では14歳だったヨレンタは、3章では大人になって再登場しました。ヨレンタの声優は2章と3章で異なっています。
2章のヨレンタの声優は仁見紗綾さん
アニメ『チ。』の2章のヨレンタを演じた声優は、仁見紗綾(ひとみ さや)さん。特技は合気道で、初段の実力を持っています。
もともとはナレーター志望だった仁見さん。ナレーターになるためにナレーションや声優のスキルが学べる専門学校に進学しますが、1年目に受けたお芝居の授業で感情演技が上手くできた瞬間があり、声優が理想の仕事だと気づいて2年目のコース選択で声優コースを選んで、声優への道を進みだしました。
『チ。』の原作漫画や台本を読んだ仁見さんは、「キャラクターたちが対峙する「感動」や「熱」があまりに大きく、じっくりと時間をかけて読み進めました。一人一人の感情が生々しく伝わってきて、どんどん積み重ねられていき、息苦しいほどの胸の重みと共に作品の魅力に引き込まれました」と感想を綴っています。
ヨレンタを演じるうえで「私が当たり前だと思っていたことが彼女にとってどれだけ特別なことなのか、様々なことを想像しました」と語り、「想像すればするほど彼女が感じている痛みや喜びがより強烈になり、毎回のアフレコは挑むような気持ちで臨ませていただきました」とコメントしました。
仁見さんがこれまでに演じてきたキャラクターとしては『ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』メイ役、『君は冥土様 。』女子生徒役などがあります。
3章のヨレンタの声優は行成とあさん
3章で異端解放戦線の組織長として登場したヨレンタを演じるのは、行成とあ(ゆきなり とあ)さん。長崎県出身の声優で、趣味は食品サンプル集めです。
声優になって2年目で劇場アニメ『ベルセルク』のキャスカ役に抜擢されました。アニメ以外にも洋画の吹き替えを担当していて、『ロード・オブ・ザ・リング: 力の指輪』ガラドリエル、『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』スカーレット・ウィッチなどの日本語吹き替えを演じています。
これまでに行成さんが演じてきたアニメキャラクターとしては『機動戦士ガンダム サンダーボルト』クローディア・ペール役、『はたらく細胞』NK細胞役、『出会って5秒でバトル』香椎鈴役などがあります。
行成さんは自身のX(旧Twitter)で打ち上げに行ったことを報告していて、2章のヨレンタを演じている仁見紗綾さんとの2ショット写真がポストされました。
ヨレンタの父親は誰?
アニメ第11話、バデーニから地動説が完成したと告げられて祝杯を挙げていると、異端審問官のノヴァクが登場。ヨレンタはオクジーとバデーニにノヴァクが自分の父親だと紹介します。なお、ノヴァクはアニメ第2話(1章)で4歳になる娘がいることを明かしていました。
ノヴァクは家族や子供には優しい人物ですが、異端者には平気で残酷な拷問を行います。後に捕まったオクジーに対しても、拷問器具で口を裂いたり、ナイフで目を潰そうとしました。
補任司祭のアントニはノヴァクを失墜させたかったため、異端として捕まったオクジーとバデーニに関わっていたヨレンタが異端の主犯だと決めつけて、歯を抜くなどして尋問しまます。異端審問官の1人によってヨレンタは逃がされましたが、逃した審問官がヨレンタの代わりに燃やされて殺されました。
ノヴァクは燃やされた審問官の死体がヨレンタだと告げられ、最愛の娘が死んだと思いこみショックを受けています。
アニメ『チ。』ヨレンタの最後は死亡?父親のノヴァクとの再会は?
ヨレンタはアニメ第20話(コミックス7巻第48話)で死亡しました。異端審問官がヨレンタ達のいる場所を突き止めて攻めてきたため、ヨレンタは異端解放戦線のメンバーやドゥラカを裏口から逃して、自分はその場に残って足止めすることにします。
ヨレンタは研究所にいた頃やオクジー達と過ごしていた日々を思い出しながら、納屋の前にあった大量の火薬に火をつけて自爆しました。
異端解放戦線の部隊長・シュミット曰く、自爆は計画の内で、自爆を隠れ蓑にして印刷工房を守ったとのことです。シュミットはドゥラカに、ヨレンタなら自爆することで地動説の本が残る可能性があるならばそちらを選ぶだろうと語っています。
手紙の内容は?
ヨレンタは死ぬ前にドゥラカに瓶に入った手紙を渡していました。
本の印刷と出版が完了したら手紙を郵送して欲しいとドゥラカに告げています。手紙の内容は「この本の利益の一部を譲る」という伝言で、先人への配慮とのことです。「この本の利益の一部を譲る」は1章でラファウが手紙に書いた、利益が生じた場合はポトツキに1割を渡すという内容のことだと思われます。
ノヴァクと再会できた?
ヨレンタとノヴァクは再会して言葉を交わすことはできませんでした。ノヴァクはヨレンタが自殺する瞬間を見ていましたが、ヨレンタだと気づいたかどうかは不明です。しかし、火薬によって爆発が起きた後に「今、一瞬…」とノヴァクが何かを見たかのようなセリフを呟きました。
ノヴァクは爆死した組織長がヨレンタだと確信を持っていたかはわかりませんが、爆発で千切れたヨレンタの腕を拾っています。
最終的にノヴァクは刺されて死亡する前に、拾っていたヨレンタの腕を2章までヨレンタが使っていた手袋に入れてから「そうか…お前も見つけたんだな……。その為に…地獄に堕ちてもいいと思えるものを…」と言っているため、ヨレンタだと気づいた可能性があります。
アニメ『チ。』ヨレンタの名言は?
この項目では、ヨレンタの印象深い名ゼリフをまとめました。
「私のものです」
■アニメ第8話/コミックス3巻17話
バデーニが掲示板に貼った問題を半日で解いたヨレンタ。研究所では女性名で論文を発表するのは危険だと言われていたり、コルベの部屋にある天体に関する資料をこっそり閲覧したことなどから後ろめたさがあったため、問題の解答は男性名にしていました。
ヨレンタが掲示板に解答を貼っているタイミングで出題者のバデーニと遭遇。バデーニからあなたが解いたんですかと問われましたが、自分は解答者ではないと返答します。
その後バデーニと話し、地動説を研究しようとしていることを知って恐ろしいと感じるヨレンタ。しかしコルベの名前で発表されたヨレンタの論文が褒められたり、ピャスト伯から我々が聖書の正しい読み方ができているのかはわからないと言われたことなどもあり、考えを改めて地動説の研究に協力することにしました。
バデーニから再び掲示板の問題を解いたのは誰かと質問されたヨレンタは、覚悟を決めた様子で「私のものです」と告げました。
「文字は、まるで奇跡ですよ」
■アニメ第9話/コミックス3巻21話
文字が読めないオクジーから、文字が読めるのはどんな感じなのかと質問されたヨレンタは、「文字は、まるで奇跡ですよ」と答えました。文字は時間と場所を超越できるもので、200年前の情報に涙が流れることもあれば、1000年前の噂話で笑うこともあるとオクジーに伝えます。
文字になった思考はこの世に残って未来の誰かを動かすこともあるため、ヨレンタが「まるで、奇跡じゃないですか」と説明すると、オクジーは「そ…そんなに」と驚いた表情を見せました。オクジーは文字を勉強したいと思うようになり、ヨレンタが文字を教えています。
「私も古い友人と、久々に再会したい」
■アニメ第19話/コミックス7巻46話
3章の主人公・ドゥラカが燃やした地動説に関する本について、ヨレンタは「おそらく私の古い友人が書いたものだった」と告げていて、オクジーやバデーニが書いた文章だと考えています。
燃やした本の内容を覚えているドゥラカは、ヨレンタに本によって得た利益の2割が欲しいと要求しました。ヨレンタは本で稼ぐつもりはないため利益は渡せないと言い、その代わりに印刷機を貸してあげると条件を出します。ドゥラカが条件に納得すると、ヨレンタは「本の内容を聞かせて。私も古い友人と、久々に再会したい」と伝えました。
本の内容を聞き終えたヨレンタは「…やっぱり、文字は奇跡ですね」と呟いています。
アニメ『チ。』とは?
天動説が信じられていた時代に、命の危険をかえりみずに異端思想とされている地動説の研究をする人々を描いた作品です。テレビアニメはNHK総合テレビにて2024年10月5日より連続2クール(全25話)で放送されました。
原作は2020年9月〜2022年4月まで「週刊ビッグコミックスピリッツ」で連載されていた同名漫画で、作者は『ひゃくえむ。』『ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ』の魚豊氏です。コミックスは全8巻で完結していて、累計発行部数は500万部を突破しています。
ヨレンタが初登場する2章のストーリー
ネガティブ思考の代闘士・オクジーは、同僚のグラスと共に異端者の輸送警備をする仕事を与えられます。輸送の途中でグラスが異端者の言葉に心を動かされ、異端者を逃がそうとするも、異端審問官のノヴァクと敵対することになり異端者は殺されました。巻き込まれてしまったオクジーはグラスと共に行動し、異端者が話していた石箱を発見します。
優秀な修道士・バデーニに石箱を見せるため村に向かうオクジー達でしたが、道中で橋が崩れてグラスが転落。1人でバデーニのもとを訪れたオクジーは、元の生活に戻ることを望みながらも地動説に関わっていくことになります。
ヨレンタのまとめ
『チ。』に登場するヨレンタは、天文研究所で働く女の子です。優秀でありながら女性という理由で、研究員としては扱われずに雑用を命じられています。修道士のバデーニが出題した、天体の記録と優れた知性がないと解けない難問をたった半日で解きました。
ヨレンタは2章と3章で登場します。2章のヨレンタの声を演じているのは、『ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』メイ役などの声優・仁見紗綾さん。3章のヨレンタの声を演じるのは、『出会って5秒でバトル』香椎鈴役などの行成とあさんです。
(C)魚豊/小学館/チ。 ー地球の運動についてー製作委員会
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