■「生きてるか死んでるかわからないのに払えと言われても…」

竹村雄尉氏
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 別居・離婚後の親子関係について当事者支援をしている目黒区議の竹村雄尉氏は、スミヨシさんに対して、「養育費を支払って、親としての義務を果たしているのに、子どもに会えないのは納得いかない」との理解を示す。一方で、「養育費は、子どもが健やかに暮らすためのもの。親と離れている子どもは、養育費が払われていない、親子交流が行われていない経緯を知らない子どもの方が圧倒的に多い。その中で1番大事なのは、『離れて暮らす親から大切にされていない』と子どもが感じてしまうことが大きな問題だと思う。今、お父さんと接点がないことに心を痛めているんじゃないか」と指摘した。

 スミヨシさんは、「自分の子どもだから払えと言われるのはわかる。世の中的にはそうだと思うが、ぶっちゃけ生きてるか死んでるかわからないのに払えと言われても、『それなんなの?』っていう感じ。全く見えない状況で払えというのは、一方的すぎるんじゃないかと思う」と反論する。

 子どもと会う努力はしたのか。「結局、裁判所としては『会わせてください』としか言えず、何も強制力がない。それをわかった上で努力するのは、自分には当たらないギャンブルや宝くじを買えと言ってるようなものだと思う」。

■「子どもに会わせると問題があるパターンもあるけど、払わない選択肢はない」
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