■100~200人程度なら「現象ではない」「次の世代は集まらない」
各種メディアでも社会問題として取り上げられるトー横界隈の状況だが、柳瀬氏は多く語られるものとは違う角度から捉えた。「トー横キッズと言われている子の8割ぐらいはティーンエイジャーの女性。実数としてどれくらいいるのか」と質問。これに芹野氏が「目の前にいるのは数十人。ずっといる子もいればどこかでご飯を食べに行ったりホテルに泊まっている子もいる。全部足したら100人か200人くらい」と推定したが、これを聞いた柳瀬氏は「これがどういうことかというと(人数が)少ない」と切り込んだ。
つまり一部の地域に100人、200人という若者が集まったとしても、これはメディアが社会問題として取り上げるにしては、とても小さいという意味合いだ。「人数をトータルで見ても少ないし、これは本当はテレビでフレームアップしてはいけないサイズ。ロビン・ダンバーという心理学者が(人の集団サイズとして)村は150人だと言っている。そうすると『トー横キッズ』と名前はついてしまったが、これは『現象』でもなくて、この4年間ぐらいで数百人程度が関わっただけのクラスター(集合体)だ」と、一過性のものだと指摘した。
さらには「このクラスターはあと数年経ったら自然消滅する。すなわち次の世代の人たちは今の人たちを見て『あの人たちはダサい』となるから絶対に集まらない。だから『トー横キッズ』ではなく、具体的に集まっている人たちをどうケアするかの問題だ。マクロの現象ではなく、小学校の半分にもならない小さいクラスターで、まるで大きいものではない」と述べていた。
(『ABEMA Prime』より)

