主な“ポスト石破”の顔ぶれ
今後のポスト石破について見ていく。主なポスト石破には、高市氏、小泉氏、林官房長官、小林元経済安保大臣、茂木前幹事長があがっている。石破氏は総裁選に出場しないと発言しているが、鈴木氏は、石破総理に投票していた党員票が「高市氏でもなく小泉氏でもない第三者に行く可能性がある」との見解を示す。
「党員票で見ると、高市さんと石破さんがツートップで前回は勝ったが、内訳を見るとかなりはっきり分かれている。都道府県別の集計で見ると、高市さんは都市部でトップ。一方で、石破さんは、地方で、都道府県単位でトップに立っている。石破さんが今回出ないとなったときに、その地方を中心とした自民党の党員の人たちがどこに入れるかがポイントになる」
「今回、自民党の党員は農業従事者が非常に多い。地方にいる自民党の党員はそういう人が多い。小泉さんは、農水大臣として農業、農政改革をかなりやられた。これは消費者にとってはいいが、農業従事者にとってはかなり反発の強い改革だった。なので、今回、石破さんが出ないとなったときに、石破さんがこれまで固めてきた地方の農村票を小泉さんが取っていくのは結構大変。高市さんもどちらかというと都市の方で支持されているので、石破さんに投票していた党員の方が、高市さんでも小泉さんでもない第三者に投票していく可能性はある」
総裁選のやり方もポイントになってくる。総裁選は2パターンあり、正規は「フルスペック型」と言われ、国会議員票と全国の党員・党友らによる票を合わせて党大会を開いて新総裁を選ぶ。一方で、総裁の任期途中の辞任など「特に緊急を要するとき」は「党員投票」を行わない「簡易型」と呼ばれる方法もある。では、次の総裁選はどちらで行われる可能性が高いのか。
「フルスペック型の可能性の方が高いと思う。そもそも総裁選のやり方は、自民党の執行部が案をつくって、それを総務会にかけて最後決めるというプロセスを踏む。執行部の石破総裁と森山幹事長も党員の声を幅広く聞くべきだと言っていて、これはフルスペック型を念頭に置いた発言だと思うので、そういうことを考えると、フルスペック型の方が可能性は高い」
今後、ニュースを見る中で重要になってくるポイントを鈴木氏は次のように分析する。
「自民党が立て直すためのポイントが2つあると思う。1つは離反した保守層を取り戻せるかどうか。もう1つは、ネット戦略の立て直し。この2つは選挙戦、特に衆院選で勝とうと思ったら欠かせない。これに対して誰が一番ビジョンを持っているかは、自民党の選挙戦略上は非常に重要。ただ、国民生活の苦しい状況に対して、果たしてちゃんと政策を実行してくれる政権なのかはまた別で見極めなきゃいけないので、その辺は総裁選を通じて、皆さんが判断すること」
(『ABEMAヒルズ』より)
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