初登場となった未知の強豪が「負けを知らない男」を嵐のようなフックでなぎ倒す衝撃KOデビュー。防戦の場面でも「効いてねえ…」「無茶苦茶やん」など規格外ぶりにファン騒然。粗削りながらも破壊力で全てをねじ伏せるナチュラルな強さにファンから「ボブ・サップやん」「バケモンきた」など驚きの声が相次いだ。
9月7日、東京・代々木第二体育館で開催された「K-1 WORLD MAX 2025~-70kg世界最強決定トーナメント・開幕戦~」。アルビオン・モリーナ(ドイツ)とアルフォセヌー・カマラ(セネガル)の対戦は、カマラが圧巻の1ラウンドKO勝利。キャリア無敗のモリーナを木っ端みじんに粉砕する野性的なファイトスタイルに驚きの声があがった。
期待値バク上がりの“初モノ・モンスター”同士の対決。“稲妻拳闘士(ザ・グラディエーター)”の異名を持つ19歳のモリーナは、アルバニア出身でドイツを拠点に戦う新鋭キックボクサー。プロ公式戦績は18戦18勝(11KO)の無敗を誇り、アマチュアを含めると32戦32勝(17KO)。文字通り“敗北を知らない男”だ。
一方、対するカマラは、かつてK-1を席巻したジェロム・レ・バンナの愛弟子。フランスの打撃系格闘技・サバットの世界王者であり、双子の兄弟アラサンも同じくチャンピオンという格闘一家の出身。師匠バンナ譲りの左フックを武器とし、戦績33勝のうち18KOという破壊力を誇る。
試合は開始と同時、間髪入れずに猛打戦となった。モリーナが拳を合わせると同時にジャブから右フックをヒットさせカマラを一瞬ぐらつかせて先手を取るが、カマラは怯まず左右のフックを叩き込み応戦。
開始10秒の間にバチバチと拳が飛び交い、実況席からも「おお、すげえ…」と本音が漏れる。嵐のような連打のストレート&フックに、モリーナの腰がストンと落ち、ダウンを奪われる。
ファンからも「喧嘩マッチだこれ」「効いてる」「激しいな」と驚きの声が続々。すぐに立ち上がったモリーナだが、すでに足元はガクガク。なんとかファイティングポーズを取るも、さらにカマラの嵐のような左右フックの雨あられ。
洗練された技術は感じられないが、カマラの力まかせのハンマーのような野性味あふれる連打に「(メルヴィン)・マヌーフ」「いやボブ・サップだ」と様々なワードが飛び交う。
ここまで一方的な展開だが、モリーナも“無敗の男”。ガラ空きのカマラの顔面に渾身の右を叩き込むと、頭がグニャリと仰け反るも鈍い反応。「き、効いてねえ…」「無茶苦茶やん」とマンガのようなシチュエーションに騒然となるなか、「グシャっ」と鈍い音を立てる左、そして伸びのある右ストレートを突き刺し、2度目のダウンを奪取。
それでも立ち上がるモリーナに、解説陣も思わず「よく立ったな」「大丈夫か」とその耐久力を称えるが…カマラはパンチの連打で一気にラッシュ。完全に防戦一方となったところで、レフェリーが試合をストップした。
初の敗北を認めたくないモリーナは、腕を広げてレフェリーに不服を申し立て「ホワイ? まだやれるよ」「何で止めた?」とマウスピースを出してアピール。しかしファンからは「足に来てる」「そりゃ止める」「止めたほうがいいわな」「止められても仕方がない」と、レフェリーを全面支持する声が相次いだ。
モンスター爆誕に、実況席の魔裟斗も「まだ粗削りですけど、なにか面白いファイターでしたね、どこまで行くか楽しみですね、これ」とコメント。さらに「ジェロム・レ・バンナの弟子と聞くと、ああ、まあなんかこう、ジェロムらしさもあるなと…(笑)」と、師匠の往年のファイトを思い出したかのようなリアクションを見せた。
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