■SNSでDMを送ってきた女性と結婚の約束も
総額500万円以上の被害にあったニースさんは、2022年5月に京都在住という医療美容会社経営の女性(32)を名乗る人物から、Xでフォローされた。「一応、相手の女性の投稿内容を見て、特に問題なさそうだったのでフォローバックしたら、相手からDMが来た。『もっとお話をしましょう』ということで、相手のタイムラインも見て趣味が合いそうだったので、私もそれに応じてしまった」。会話を重ねるうちに、やり取りをLINEに移すことになると、数日後にはプロポーズ。その後は日常会話を繰り返した。
それから半月後、女性が渋谷に支店を出すという話から、そのタイミングで会い、結婚をしようという話を進めた。「その時にはお互い気持ちが盛り上がっていた」とニースさんは振り返るが、相手からは「まだ忙しいから会えない」と戻ってきた。ただし「でも2人は一緒になるから、そろそろ2人で口座を作って将来のためにお金を貯めていきましょうと誘われて、それを受けてしまった。当時、私はあまりお金がなかったが『じゃあ私も半分出しますね』と言われて、半額ずつ出して相手に誘導された投資アプリに金を入れた」と、消費者金融や両親への借金で金策し、総額500万円以上を入金した。
詐欺だと判明したのは、入金したものを引き出そうとした時だ。「お金をおろそうとしたら『税金が必要』だと言われておろせなかった」。さすがに不信に思い、ネットで調べたところ、詐欺の手口だと気づいた。ここまでで被害総額は約545万円にもなっていた。
■相談した弁護士による“二次被害”
