■自民党→参政党に移る支持者も
また正義が勝ってしまった!さんは、今回の総裁選の結果次第で、党を離れるかどうかを決めるという一人だ。安倍政権を支持するために、10年以上前に入党したが、気持ちは下がり始めている。「僕は自民党ファンではなく安倍ファンだった。だから安倍さん的な自民党に戻ってほしい。安倍さんが暗殺されて以降、(当時の)岸田総理がどんどんオールドメディアに迎合した。LGBT法にしても、統一教会の件にしても、メディアに迎合して潰しにかかっている。私はどこの信者でもないけれど、信仰の自由はきっちりして、憲法を守る立憲主義の自民党というところを見せてほしかった」と語る。
その上で、前回の総裁選では「安倍的なものを求めているのに、反安倍の石破さんが総裁になって、絶対に選挙に負けると思ったら、その通りの結果になった。だから僕も、比例は国民民主党に入れたくらい」。今回の総裁選でも「オールドメディアがおかしな方向に世論誘導したら、戦うのが自民党の総裁だと思う。小泉さんはメディアに推されている。やはり高市さんや安倍さんみたいに、メディアに叩かれるくらいでなければダメだ」と訴えた。
党員歴が10年を超える70代の予備校講師・佐々木さんの中にも熱い思いがあった。「一昔前までは、社長が会社丸ごと、組合全体で党員になるようなところもあったが、今は自由意志で入っている人が非常に増えた。そういう人たちがどんどん辞めると、要は議員たちだけでトップを決めるという、昔の自民党に戻ってしまう。だから自分はそれを食い止めるために、まだ残っている」と、党に残る理由を語る。ただし、どんどんと党員が減る現状には、党の魅力が減ったことを理由にあげた。「政治が面白くない。安倍政治の時はとてもおもしろかった。(安倍政権時に)若者の求人倍率は0.6が1.2になり、民主党時代には株価が7500円だったところ、安倍さんになったら1万5000円にもなり、先が明るくなった。気持ちが全然変わった時だ。ただ、今はそれが全くないから、離れていくのは当然だ」。
さらに議員たちの姿勢についても疑問符を投げかける。「議員たちが、自分が当選することしか考えていなくて、国民の生活を考えていない。安倍さんは若者の就職率を高めようとしたし、あるいは氷河期世代を救おうと政策を打った。今はそれが何1つない」と苦言を呈した。
■「解党的出直し」に必要な新総裁は
