■「解党的出直し」に必要な新総裁は

自民党員とは
拡大する

 党員・元党員の3人が抱える不満・訴えは、総裁選に声として届くのか。今回は「解党的出直し」という言葉を掲げて、5人の候補は出直しを誓っている。今や“元党員”である草薙さんは「小泉さんが主力と言われているが、石破総理のものを引き継ぐといっているので、それは解党的ではないと思うし、それでは結局変わらないし同じことになるだけ。今回も高市さんがトップになったとしても、(決選投票で)議員票で小泉さんになるだろう」と予想した。

 また正義さんは「私は保守回帰をしてほしい。意識高い系の政策というか、たとえば気候変動とか人権とかの問題をやりすぎると、本当にうんざり。やはり経済をしっかりやって、メガソーラーの全廃くらい強いメッセージを出さないと自民党の復活はない。実際、メガソーラーは全然エコじゃないし嫌われている。雇用も生まないし、原子力発電所よりも反対運動の数は多いと思う。(総裁選は)どうか党員票で(結果を)ひっくり返さないでほしい」と述べた。 

 佐々木さんも、解党的というならば、明確にトップも変えるべきだと語る。「トップが小泉さんや林さんでは、国民が否定したものがそのまま続くだけで、解党的な出直しにはならない。保守回帰というか、反グローバリズムを標榜する方になってもらうしかないし、そうなれば党も大幅に変わると思う」と期待した。

 3人の声を聞いたEXIT兼近大樹は、古くからの支持者が離れ、新たな支持者獲得を目ざす転換期にあるという私見を示した。「自民党内もいろいろなことを考えてやってきたと思うが、これが結局古参の人たち、もともと応援してくれていた人たちからすると『ちょっと変わっちゃった』になってしまった。古参を大事にできなかった末路という感じ。ただ新しい層も獲得しないといけない。大衆受けするには丸くなるしかない。尖ったところが好きだった人は、もっとアクティブなところを応援したくなるもの。そこのバランスをどう取っていくかが、今後すごく重要だと思う」。

 また党として、以前の保守のイメージから変わってきているという声に対しても、前向きに捉える。「自民党内のみなさんも、これだけ意見がバラバラ。それでも党であることの価値はめちゃくちゃあると思う。基本的に党は、同じような人が集まって1つのところに向けて走るが、国はそうではない。いろいろな意見がある中で1つにまとまるのが国。そう考えると、同じ意見ばかりでいるよりも、ウイングを広くいろいろな意見が取り入れられることの方がポジティブだ」とも述べていた。
(『ABEMA Prime』より)
 

この記事の画像一覧
この記事の写真をみる(5枚)