■「高市氏は勉強量もすごいし、政策能力も高い」
高市氏の政治家としての能力はどうなのか。岩田氏は「有言実行だ。総務大臣の時に総務事務次官を更迭したが、その際には総理への報告も直前にするほど、徹底的に情報を漏れないようにした。やりにくいことも結果を出すところは、安倍晋三元総理も評価していた」と明かす。
一方で「安倍氏は官房副長官の時から同期と集まり、政策も語らず、ただ時間を過ごすだけの『そよ風の会』を行い、“隠れた最大派閥”と呼ばれていた。しかし高市氏は時間を大切にして、部屋にこもって研究するため、安倍氏は『もっと無駄な時間を人と共有して』と言っていた」と振り返る。
高市氏が“保守”と言われる背景については、「政策や行動、戦争で亡くなった英霊たちに対する姿勢がある。“寛容な保守”としては、今回リウマチや病院の話をするなど、弱者と言われる国民の政策も細かく考える」と考察。“保守”の定義を問われると、「“伝統的な国の形”の明確なビジョンを示すことをもって、保守だと言っているのだろう。ただ、保守と一言でいっても、経済にも外交・防衛にも、いろいろなところの細部に出てくるものだ」と返す。
公明党との関係については、「亀裂が入ってから長い。ただ安倍政権の時には、気をつかって山口那津男代表(当時)と定期的にランチをしていた。クリスマスイブにはランチを公明と、ディナーを維新とした。定期的に意思疎通して、困れば電話をかけるなどのホットラインができていた」と話す。
目下の課題としては、アメリカとの関税交渉がある。平氏は「赤沢亮正経済再生大臣は、米国側の閣僚も味方に付けて、ワンチームでトランプ大統領を説得した。高市総裁もそうした形を取れるか。高市氏は勉強量もすごいし、政策能力も高い。愛嬌もあるため、面白い交渉になるのではないか」と予想する。
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