のんの前に立ちはだかるライバル、アイドル女流棋士の登場だ。ABEMAオリジナルドラマ『MISS KING/ミス・キング』第3話で描かれるのは、将棋界へのいばらの道。女性が将棋界で棋士になることの難しさが、立場の違う2人の女性の姿を通して語られる。
将棋界のカリスマで飛鳥(のん)の実父・彰一(中村獅童)を、将棋を使って“殺す”事を決めた飛鳥と無頼系元棋士・藤堂(藤木直人)。ところが飛鳥にはそもそも彰一と対局する資格がない。何故ならば棋士である彰一と公式に対局できるのは棋士だけだからだ。
棋士になるためには通常、奨励会に所属する必要があり、そこで規定の成績を上げて昇段しなければならない。しかも毎年棋士になれるのはたった4人だけという狭き門。奨励会には女流棋士もいる。だが将棋連盟100年の歴史において、いまだかつて棋士なった女性はいない。さらに26歳まで、というシビアなタイムリミットも存在する。
その点において既に飛鳥は詰んだ状態かと思いきや、裏の道があった。それはアマチュアから直接棋士に上がる棋士編入試験にチャレンジすること。アマチュアの大会で上位に入れば棋戦に参加が可能で、その公式戦で10戦以上、勝率6割5歩超で勝ち星を上げれば棋士編入試験を受ける資格が手に入る。そこで棋士を相手に5戦して3勝すれば、晴れて棋士として認められるという寸法だ。
飛鳥は藤堂指導のもと将棋クラブでアマチュア相手に腕を磨き、持ち前の将棋の勘を取り戻し、めきめきと頭角を現していく。そして迎えたアマチュア名王戦。決勝へと順調に駒を進めていく飛鳥を見つめる、一人の女性の姿があった。“アイドル女流棋士”と揶揄される由奈(鳴海唯)だ。
ライバルは“アイドル女流棋士”

