【写真・画像】柴咲コウ「週刊誌やSNSとは諦めの境地」5年ぶり連ドラ主演作で“芸能界の裏側”で戦う事務所社長役に共感 3枚目
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――個人事務所の社長でもある柴咲コウさんと、同じく新興芸能事務所社長の井岡咲がダブって見えますが…。

もちろん井岡咲と私は同一人物ではありません。井岡咲とは違い、私は表に出る人間ですから。ただ劇中で起こるハプニングなどを見たりすると、大きな芸能事務所の一所属俳優だった時代は、沢山の人たちに守られて自分の耳に情報が入る前に色々なフィルターがあったんだなと思います。2020年に独立した私はそこから抜けてフィルターのない環境に飛び込んだわけですが、初めて身を置いてみた時の衝撃は凄くて(笑)。今まで沢山のものに守られてきたんだなあ、と痛感する部分も多々ありました。

――井岡咲を演じる上で独立経験が活きたとも言えそうですね。

大きな組織から離れて初めてわかるありがたみを知った上でマネジメント側の井岡咲を演じるというのは、もしかしたらリアルにお芝居で表すことが出来るのではないかと思いました。私がポロっと言った意見に対して、当時のマネージャーさんは色々と処理をしてくれていたのかな?とか、演じる中で過去に思いを馳せる事もありました。

――芸能人である以上、ある事ない事書かれることは多いと思います。柴咲さんはそれら週刊誌やSNSに対してどの程度意識していますか?

素性を隠して顔をさらさずに一方的に焚きつけたり、相手を貶めたりする事を書く人たちの気持ちは100%理解できません。何故ならば私は顔をさらして生きている側の人間だからです。何かあった時にダイレクトに責任を負う、逃げも隠れも出来ない立場なので。週刊誌やSNSで色々な事を何万文字使って書いていようが、私はその人の言っている事や意見を理解する事は難しいと思っています。「理解ができない」とは「説得も出来ない」という事なので、お互いに分かり合えないよなと諦めの境地です(笑)。

――そうなるとエゴサはしないタイプですか?

エゴサはしませんが、かつて「うっかり見てしまった!」はありました。私はiPhone以前のガラケー時代から芸能活動をしているので(笑)。時代の変化とデバイスの変遷があって、いつの頃からからある事もない事も沢山の人があけすけに書いて、それが多くの人の目に触れられるようになりました。その変化に慣れていない時はこちら側も「それは違う!」と対抗したりしていましたが、不毛だなと気づいて(笑)。エゴサしてもプラスにはならないという事を学び、エゴサしてみる事はなくなった感じです。

――とはいえ柴咲さんはYouTubeなどでファンの方と交流したりして、時流に乗っている感があります。

一方通行よりはいいなと思うし、意見交換とまではいかないにしても、YouTubeはお互いが存在していることを認識できる空間になります。視聴者との交流がこちら側の支えにも実はなっているし、私が何かを発信することでファンの方の何らかの励みになるのだとしたら、それは私も嬉しいので。完全に遮断はしたくないですね。

【写真・画像】柴咲コウ「週刊誌やSNSとは諦めの境地」5年ぶり連ドラ主演作で“芸能界の裏側”で戦う事務所社長役に共感 4枚目
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スタイリスト:柴田 圭
・ドレス / FETICO(THE WALL SHOWROOM)
・ピアス(右耳) /avgvst
※その他スタイリスト私物

取材・文:石井隼人
写真:You Ishii

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