今から40年前に起きた、豊田商事会長刺殺事件。凄惨な事件の現場となった大阪のマンションの一室は、今どうなっているのか。芸人がメディア初潜入に成功した。
芸人が己の話術で、強烈な実体験を“エピソードトーク”に昇華させるABEMA『ドーピングトーキング』#8が10月25日に放送された。お笑い芸人の街裏ぴんくは、同事件を元にした、ビートたけしが犯人役を演じた映画『コミック雑誌なんかいらない!』を見ていたこと、事件現場の大阪のマンションが今も残っていることから、その部屋を訪問した。
豊田商事は金の現物を渡さない“ペーパー商法”でお金を集め、被害人数は約2万9000人、被害総額は約2000億円に上る、巨大詐欺事件に。そんな中、「会長が逮捕される」という情報がマスコミに出回り、会長が暮らしていたマンションの一室の前にマスコミ30人以上が張り込んだ。そこに2人組の男が現れ、「騙された被害者から相談されて会いに来た」と主張。男たちは窓ガラスを割って中に押し入り、会長を刺殺した。
街裏ぴんくがそのマンションを訪れ、エントランスでインターホンを鳴らすと、何の説明もせずにドアが開いたという。あまりの不穏さと、映画で見たエレベーターに乗っているというシチュエーションに、恐怖を覚える街裏ぴんく。
エレベーターを降りて部屋のインターホンを押すと、チェーンをかけた状態のドアから、50代半ばぐらいで短髪、目つきの鋭い男性が顔をのぞかせた。この時、街裏ぴんくは「このまま取材を続けたら監禁される」「事件の関係者が証拠を守るために住み続けている」可能性まで頭をよぎったという。
取材の趣旨を説明しようとしたところ、男性は「事件のことですよね」と切り出し、「いろんなところが取材に来られるんですけど、どこも部屋に入れることはなかった」と説明。しかし、なぜか玄関先に入らせてもらうことができ、さらに街裏ぴんくがR-1グランプリ2024で優勝したことを告白したのが功を奏したのか、「あの部屋でしょ?見たいのは」と潜入にこぎつけた。
ついに“あの部屋”に潜入
